その頃、現実の世界 ページ49
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その後、仲良くなった３人は大和の家の中でドラゴンボール会を続けていた。
その後、大和は誰にも話したことがなかった姉の話を、二人に打ち明けた。
「・・・へえ〜。亡くなった姉ちゃん、ドラゴンボールへの愛すっげーな」
「すごい・・・！全キャラ大集合絵とか・・・こんな素敵な絵、愛が伝わってくる！」
「お姉ちゃんが聞いたら大喜びだろうな〜」
「なあ、姉ちゃんと大和が好きなキャラは？」
「・・・ボクもお姉ちゃんも、バーダックさんが大好きなんだ」
「あーー！バーダック！！あいつの話すっげー感動するよな！」
「わかるっ！てゆうか、最近出たジャコの本でさ！・・・」
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３人は日か傾くまで話し続けた。菜々乃がふと時計をみると、もう帰らなければならない時間らしい。大和は二人を鳥居まで送るよと立ち上がり、棚からあるものを取り出す。
「これ、この神社のお守り。龍神様のたてがみから創った腕輪だよ」
「へえ〜綺麗ね…ありがとう！」
二人にそれぞれ、山吹と青の色の糸で作られた腕輪を渡す。数珠などの飾りはなく、透き通った糸の飾り・・・言いかえればミサンガだ。
「ありがとうな！…最後に祠でお参りするか！」
「うん！」
二人は祠に立ち寄り、手を合わせて心の中で願いを唱える。
(菜々乃と幸せになれますよーに！菜々乃の病気が治りますように！)
(龍空と学校に行けますように…。・・・もし、できるなら、龍空とずっといられますように)
大和は二人を後ろから見守っていると、ふと、視界の端で何かが動いていた。
それは、池に注がれる小さな滝水の中を泳ぐ２匹の鯉・・・いわゆる、滝登り。
滝登りとは、鯉が勢いよく流れる滝を登りきることで龍になれたという訳があり、出世するという意味がある。だが、この神社での言い伝えは・・・
「………」
「…よし！龍神さま、よろしくな！さて、帰るか、菜々乃！」
「ええ。・・・ねえ、大和くん」
「ん？なんだい？」
「また、遊びに来ていいかな？」
「オレもオレも！」
「うん、もちろんだよ！」
大和と龍空と菜々乃は、かたく握手した後、龍空の提案で連絡先を交換した。
そして大和は鳥居をくぐって帰る二人を見送った後、物置から鯉の餌をもって池の前にたつ。
餌を撒くと、鯉たちはパクパクと食べ始めた。そして、思い返す。
―この神社で願い事をしているとき、鯉が滝登りをしていたら。
それは、鯉がその者の願いを天に届けている奇跡である。
・終わり
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おと姫と愉快なサカナたち(プロフ) - うう…感動した…これ書籍化して欲しい！ (2019年4月17日 0時) (
レス) id: e21618e8ed (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - はじめまして！1からすべて読ませていただきました！最後のほうなんかはもうボロボロ泣いて読んでました笑 この小説でバーダックが好きになりました！また次の作品も読ませていただきたいと思います！！ (2018年11月28日 13時) (レス) id: 2f5a2fbd1b (このIDを非表示/違反報告)
降る家 - 十六夜月夜さん» ありがとうございます！正直、数年かけたというより、更新遅らせて数年掛かった作品ですが(苦笑)、読者のみなさんが待ってくださったことに感謝しています。番外編のページも作る予定なので、またお会いしましょう！ (2018年9月16日 21時) (レス) id: 23637d11a4 (このIDを非表示/違反報告)
降る家 - 木乃さん» 今までありがとうございました！実は最後に龍空と菜々乃には登場してもらおうと思ってました！あくまで、「成り代わりの道には進まず、生きる二人」であり、やまとと仲良くDB友達になる未来へ進む。という意味も籠めてのエピローグなんです！番外編でお会いしましょう！ (2018年9月16日 21時) (レス) id: 23637d11a4 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜月夜(プロフ) - 降る家さん、今までお疲れ様でした！数年掛けて完結した作品...憧れます！ (2018年9月1日 21時) (レス) id: f9bc2076b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：降る家 | 作成日時：2017年10月1日 16時
