カレカノごっこ【梅原裕一郎】

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西山「A！」


貴方「あ、宏ちゃん！」







アフレコ現場に向かう途中名前を呼ばれて振り返ると同期である西山宏太朗こと宏ちゃんがいた


宏ちゃんとは養成所が一緒で私が迷子になっている時に声をかけてくれたのがきっかけで仲良くなった







西山「ねえ今日飲みに行かない？」


貴方「またあ〜？」






お酒大好きだな〜
なんて思いつつ宏ちゃんと飲むのは楽しいし好きなので行く事にした








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西山「え、まだ気になってるの？」


貴方「…」







あの時の出来事を話題に出すと「ありえない」なんていう目を向けられてしまった







西山「もう4年も前の話でしょ？しかも名前も年齢もなんの仕事をしてるのかもわかんないんでしょ？」


貴方「そ、それはそうだけど〜…」







私もいつまでも想い続けているなんてバカだと思ってる
それでも "もしかしたら…" そう思ったらどうしても忘れられなかった
だから電車を使う時は必ずあの時と同じ車両を使っている
…まああれ以来1度も見かけてないんだけどね








西山「A。恋愛漫画じゃないんだからね」


貴方「…わかってるよ〜！」


西山「わかってるならさっさと諦めて現実見な」


貴方「わかった！じゃあ今日中に会えなかったら諦める！」


西山「なにそれ笑」







私ももうそろそろ忘れなきゃって思ってたし踏ん切りを付ける為にこの案を出した
今日中になんて絶対会えるわけ無いし。これなら綺麗さっぱり忘れられる。








西山「ねえ、最近仲良くなった同い歳の声優さんが居るんだけど近くに居るらしいから誘ってもいい？」


貴方「え〜私人見知りなんだけど…」


西山「大丈夫！ちょっと顔怖いし口悪いけど良い奴だから！」


貴方「待って仲良くなれる気がしない」







嫌がる私を無視してその人を誘っている様子の宏ちゃんを見てため息をついた









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