高校1年〜紫陽花〜 ページ4
春と時間を巡り 紫陽花が綺麗に咲く6月中旬
「……」
「……」
会話が弾まない
しかしながら、少しだけ成長したことがある
「Aちゃんさ、あの時どこ行ってたのさ」
「あの時?」
「あー、えっと全力で階段降りてきてた……」
「やめて!あれは!その!」
やめろやめろ!あの時は本当に
「まぁAちゃんが言いたくないならいいよ」
「あっ……うん」
いやイケメン過ぎないか
私が惚れた理由は他にもあるけど
「紫陽花だ」
水色 紫 ピンクの紫陽花
「ねぇ知ってる?紫陽花の花言葉」
「知らねぇ……。俺バスケ以外興味ねぇもん」
「紫陽花ってね、色によって花言葉が違うの」
紫は辛抱強い愛
緑はひたむきな愛
ピンクが強い愛情
「へぇ〜色々あるもんなんだな」
「そうなの。私花の中で1番好きなの」
「紫陽花が1番好きなの?俺は向日葵が好きだな」
「向日葵もいいよね 元気に太陽に向かって真っ直ぐに成長していくのだもの」
「俺も向日葵のように真っ直ぐ生きてくよ」
「真っ直ぐにひたむきに……」
「そう。俺、いつかアメリカ留学して技術をもっと磨いて
NBAプレイヤーになるのが夢だから」
その間に私は君の成長した姿が見れないってことだ
「じゃあまたあしたな」
「うんまた明日」
その“明日”はいつまで続くんだろうか
君がその太陽ならば
私はそっと支える星となろう
「あ〜もう少し待ってよ」
大粒の涙が雨となり地となり星となる
私は何も出来ない
ただそこにしゃがんで泣くことしか出来なかった
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作者名:土日は社畜 | 作成日時:2023年11月1日 10時