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飛行機から降りた先で待っていたのは、｢おかえりなさい」と言うAと同じ目をした人。色素の薄い、よく物を透かす琥珀色の目をした人。
Aの1番上のお姉さんだった。
会うのはこれで２回目。
１回目は、お姉さんの方が韓国に来ていた。
元々大学で韓国語を勉強していたとか何とか。初めて顔を合わせたときからやけに流暢な韓国語を話していて、３人きょうだいは、1番上と3番目が比較的似ていると言うけど、あれは本当なんだなと思った記憶がある。
それくらいAとAのヌナは似ている。(性格は少しちがうけど)
・｢スンチョルくんお茶でいい？」
SC｢あ、はい」
そのまま車に乗せてもらってただただ揺られていたら、Aのおじいちゃんの家らしき場所に着いていた。
ビルとかそういうのは一切なくて、広い土地と緑が広がっている場所。深く息を吸いたくなるようなそんな場所だった。
・｢Aのこと連れてきてくれてありがとうね」
目の前にお茶が出されるのと一緒にAのヌナがそう言った。ここで出てきたのが緑茶じゃなく当たり前に麦茶で、何となくAの家なんだなと思った。
Aのヌナは、姉というより母親の役割に近いと思う。
年がかなり離れているのもあるし、きっとそういう理由もあってそれはそれはAを大切にしている。
SC｢いや、俺が連れてきたんじゃくてAが帰るって」
・｢Aが言ったの？」
SC｢はい」
・｢それは、Aからってことだよね？」
SC｢え？はい」
SC｢俺はなんていうか、…付き添い？」
そうやって首を傾ければ、「そっか。そうなんだ」と相手の肩の力が抜けた。
何かしらの緊張が取れたのか、Aが帰ってきたことへの安心感からだったのか。そこらへんは青砥家の一員でも何でもない自分にはきっと理解できない。
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作者名：柊
| 作成日時：2023年1月29日 9時
