文スト 紅い目の私と青い目の君

四十九話、マフィア探索！ ページ3

栞side
やっぽー中也さんになってしまった栞だよ〜。そして絶賛迷子だよ〜。
なにこの建物。広すぎでしょ。リタイア釦どこだよ。
もう・・・誰か出口に案内してくれないかなあ。


“なら、僕が案内しましょうか？栞さん。”


そんな声が脳内で聞こえた。僕の目の前には青い目の私と同じ位の男の子。
真逆・・・テレパシー！？


“はい、そうです。僕は夏風 蒼。中原幹部の直属の部下です。”


中(栞)「へ〜・・・良くわかったね。私が中也さんじゃ無いって。
　 そう。私は栞。最近厨二病を自覚し始めた中川 栞。」


“そ、そうなんですか・・・・。”


あ、蒼の異能力って何？心も読めるっぽいし。


“あ、そうですね。まあ、カゲプロのセトみたいな異能力です。
　あ、しまった・・・。こっちの世界の人には判らないですよね。”


え！？あ、もしかして蒼もトリップしてきたの！？


“も、ということは栞さんも！？”


そうそう。合法トリップしてきた栞だよ〜。


“トリップに合法とかあるんですか！？”


あるらしい。で、蒼も霜月にトリップさせてもらったの？


“いえ、僕は神無月という神にトリップさせて貰いました。”


そうなんだ〜。あ、なんで蒼は口で喋らないの？私、蒼の声が聞きたい。


“喋らないのでは無く、喋れないのです。”


何で？あ、声がらがらなのか。


“違います。トリップしてきた時に、神無月に声を盗られてしまって・・・”


そんな神いんのか。まあ、落ち込むなって。極秘の情報交換の時とか
役に立つじゃん。ほら、幹部と部下が顔を合わせながら黙ってるとか
おもしろいし。


“今、まわりにいる部下の心を盗み見たんですけど。皆さん心を揃えて
　蒼、死なないように堪えるんだぞ・・・って思ってますよ。”


あはは。あ、そうだ。蒼ってさ、ここ(マフィア本部)から
探偵社まで案内できる？


“はい。案内できますが・・・栞さんは探偵社所属で？”


うん。あ、みんなにトリップしてきたって云わないでね。ばれるのやだし。
あ、思ったけど中也さんの姿だからみんな私が栞って判んないんじゃない？


“いえ、みんな一目見た瞬間判りますよ。だって・・・中也さんの躯なのに
　瞳だけは紅なんですから。”


そっか・・・・やっぱり呪いだけは消えないか・・・。

“呪い？”


中(栞)「何でもねえ。行くぞ蒼。」


“はい！”


影から見てた芥川(何処に！？)

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