[wrwrd]青に溶ける (ページ40)

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嗚呼、もう、本当ノイローゼになりそうだ。

私は確かに勝気な所もあるし、割と打算で動くし、容赦のない事も多い。

だとしても、流石に之はあからさま過ぎる。私にだって傷ついたりする精神的弱さがない訳じゃないのだから、本当に参っているのだ。

本当に陰湿な仕打ちだ。そろそろ犯人を見付けて銃弾を眉間にぶち込んでやりたいが、もうそんな気力すらないような気さえする。多分機会があったらするのだろうが。

唯一マシなのは、人にしろ見切りをつけるのが速いから、「之はこう云う物だ」とある程度までは日常にして、悲しみにも似たこの精神的疲労を自分を騙す事で抑え込む事が出来る事だ。

眠りだって最近は浅いし、段々幽鬼か何かのようになってきた。元々鏡を見るのなんて好きじゃないが、増々鏡をはじめ自分が映るモノを嫌厭してしまう程だ。

図らずも、溜息が零れる。

いけない、彼奴ら何かの思い通りになる様な事は、と、勝ち気が頭を擡げるが、其れをさっさと押しやれるほど、気苦労＿＿否、精神疲労は甚大な物だった。

じゃあ辞めれば良い、と悪魔のような甘い声の勧誘が時々、頭の中に浮かぶ。

そうしてしまいたい、だけど、と、結局まあぐずぐずと仕事は続けられている。有難い事なのか何なのか。

一日くらい、未だ有り余る有休を使って気分転換でもしようかと思うが、万が一の事を考えると其れにも手が伸びない。

嗚呼、坩堝に嵌ってしまって居る。

こんな事で仕事に支障をきたしてしまっては、いけない。

今迄ぐずぐず仕事を続けて来たんだ、耐えると決めた、期待に応えたかった、負けるかと思った、そうだろう。

無理に自分を奮い立たせた。此の見切りの速い自分が自分を騙しきれるのなんて短期だと言うのに、一つ一つ、嘘を塗って、自分を鼓舞する。

念入りに施錠をする。シーツの上で踝をクロスさせ、腕を組むように抱える。

無理にでも、眼を閉じる。眼を閉じているだけでも、体の休まり方が違うから。

緩い微睡に落ちる。ほんの少しの物音で眼が醒めてしまう程の微睡に。

明日も又、仕事だ。

大丈夫、気付いてない。屹度、屹度。大丈夫だ、あの人も、何より私も、絶対に大丈夫。

聡明な青い色が微かに瞼の裏に浮かんだけれど、其れを無視した。