丸山サイド ページ31
４日ぶりに、みんなでたっちょんに会いに来た。
先生の話によると、薬の効果が出てきたらしく、発狂したり、自分を見失って暴走することはなくなってきたらしい。
けど、まだまだ精神状態は不安定とのこと。
早ければ２週間で退院と言われてたけど、９日が過ぎた今日の状態では、もう少し日常生活に戻すにはかかるそうや。
丸「たっちょん、来たでー」
大「あぁ……」
弱々しく返事が返ってきた。
ベットにもたれて空中をぼけーっと見てたたっちょんが、ゆっくり視線をこっちに向けた。
横「どうや、調子は」
大「……」
首を小さく傾げただけで、また視線を前に戻した。
各々荷物を置いて、ベットを囲む形で腰かける。
渋「なんか元気ないな、大丈夫か？」
大「…ん」
わずかに頷いた。
俺は横におった裕ちんに耳打ちする。
丸「…反応薄くない？」
横「なんか、おかし…」
裕ちんが途中で話すのをやめた。
おかしく思って裕ちんの視線を追うと、たっちょんと目が合った。
丸「た、たっちょんどしたん？」
あまりにも凝視してくるから、聞いた。
大「……っ……」
返事もせず、俺らを見続けるたっちょん。
横「な、何なん…？」
たっちょんの身体が小刻みに震えだした。
胸が大きく上下する。
次第に息継ぎが聞こえてくるほど大きくなっていって…
錦「コレ、まずいやつちゃうん！？？」
亮ちゃんがナースコール押そうとしたのを、たっちょんが手で制止した。
錦「でもっ…」
完全に過呼吸や。
顔を歪め、必死に息を吸おうとしながら、亮ちゃんを見つめて首を振った。
そして、棚を指差した。
俺は棚を開けると、一番上にCDを見つけた。
丸「これかけたらええんかなっ？」
慌ててかけてみると、流れてきたのは「無限大」やった。
たっちょんの息が次第に落ち着いていく。
冷や汗で髪が額にひっついてる。
たっちょんは、そのまま眠ってしまった。
ラッキーアイテム
革ベルト
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 131人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
eighter(プロフ) - マジでボロ泣きしました... (2018年4月25日 3時) (
レス) id: 21aa2e7f6e (このIDを非表示/違反報告)
イチゴ(プロフ) - とても感動しました！ありがとうございました！ (2017年7月3日 21時) (レス) id: 4d0788ef7f (このIDを非表示/違反報告)
すー - ボロ泣きでした笑ありがとうございました (2015年8月16日 18時) (レス) id: 2853a95505 (このIDを非表示/違反報告)
うぇすと(プロフ) - イエローeighterさん» コメントありがとうございます♪嬉しいです(*´∀｀*) (2014年10月13日 19時) (レス) id: 23b6e627cf (このIDを非表示/違反報告)
うぇすと(プロフ) - まひろさん» 泣いてくださったなんて光栄です！ありがとうございます♪ (2014年10月13日 19時) (レス) id: 23b6e627cf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：うぇすと
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/7553/
作成日時：2012年10月14日 13時
