標的82 ページ15
スノー 「これで、よかったのか?....主よ。」
高くもなく低くもない、声が私の耳に届く。
昔と同じ音程。
昔と同じしゃべり方。
声をひとつ聞くだけで忘れていた昔の記憶がすらすらと頭に浮き出てくる。
ﾎﾞｵｯ
炎を出しつつ姿を現すとスノーは此方を見つめていた。
A 「ええ。お疲れ様。」
まるで、子供をあやすかのようにゆっくりと微笑みスノーにそう語りかけると
スノーはジャンプをしながら私の肩へ飛び写ってきた。
スノー 「.....久しいな。......実に。」
A 「.....。」
何処か嬉しげなその声に耳を傾けつつ、聞こえるか聞こえないか位の声で“そうね。”っと呟いた。
A 「最後にあったのは何時だったかしら？」
ふと、思った問いを言葉に出すとスノーは話始めた。
スノー 「....。我もあまり覚えてはおらぬが...
そうじゃなぁ....丁度、《アルコバレーノ》が誕生して十日ちょいじゃったし
50年....いや最も前の80年位かの.....。《アルコバレーノ》誕生の数日後に主は我をあのファミリーへと戻したのじゃからな。」
スノーは懐かしむように話を続けた。だが、聞こえてきたアルコバレーノという聞き慣れない言葉に私は眉を潜める。
A 「....アルコバレーノ...。」
呟くようにそう言えばスノーはピクリと反応し目を曇らせた。
スノー 「....すまぬ。....まだ全ての記憶を取り戻していないのじゃったな....。」
A 「.....。」
遠慮がちにそう言いながら目を伏せたスノーに私は無意識のうちに声を出していた。
A 「ﾌｯ。......話してくれる？そのアルコバレーノのこと。
それの誕生のこと。」
そして、私のこと。
最後の言葉は声には出さずそっと心の中におさめた。
パッと顔を明るくしたスノーは尻尾をビュンビュン振りながら意気揚々と私の問いに答え始めた
まだまだ、わからない事が多すぎる。
知らないことが多すぎる。
忘れてしまったことが多すぎる。
心の声と共に頭の中のピースがｶﾀｯと動き自分のあるべき場所に収まろうと
必死に足掻いている。
早く記憶を取り戻したいと心が叫んでいる。
そんな風に私は感じた。
スノー 「〜。それでじゃな。リボーンは主に言ったのじゃ。《俺がお前についていけたらそのカメレオンをくれ》ってな。主はその時目を丸くしてなー」
A 「フフッ。...私にも“生徒”がいたのね。」
笑いが口からこぼれ出る。
A 「自分で言うのもなんだけど、その子....相当苦労したんでしょう？」
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琴吹白(プロフ) - 夢さん» いつもありがとうございます。夢さんが仰ったようにもうそろそろで過去編も終了を迎えますよ♪ あと、話についてこれなかったという方すいません。もうそろそろ次に行きますので底で纏めたものを書こうと思いました！ これからもよろしくお願いしますね。 (2017年9月9日 22時) (
レス) id: c31d0168da (このIDを非表示/違反報告)
夢 - 後々、多分私も何ですがたまに話に付いていけなくなることがあるんです！出来れば、今までの流れをまとめて下さいませんか？ お暇な時で構いませんので、更新頑張って下さいね！応援しています！ (2017年9月9日 21時) (レス) id: 1f17b8c21c (このIDを非表示/違反報告)
夢 - わぁー！面白いです！ 更新の方忙しかったのかはあまりわかりませんが、がんばってください！ あ、このながれからすると、もうそろそろで過去編終了ですか？ (2017年9月9日 21時) (レス) id: 1f17b8c21c (このIDを非表示/違反報告)
琴吹白(プロフ) - ありがとうございます。頑張りますね。 あ、でも今日は更新できないので明日まとめて更新しますね。此からも宜しくお願いします。 (2017年8月31日 22時) (レス) id: c31d0168da (このIDを非表示/違反報告)
夢 - お疲れ様です！ 頑張って下さいね！ (2017年8月31日 21時) (レス) id: 1f17b8c21c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琴吹 白 | 作成日時：2017年7月21日 12時
