7人の傘 3 /8人目/

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横山くんという人は大層不思議な人で








普段から構ってくれて可愛がってくれて


私が他のメンバーと仲良くすると嫉妬して





優しくて何でも許してくれて



キスもハグもしてくれるのに









いざ抱いてほしいと頼むと





何度も断る。









悲しい顔で断る。









不思議な人だと思った。




雨の恐怖を紛らわすためじゃなくて







本当に、何でもない時にも抱いてほしいと思ってしまうくらいに。









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横山くんの唇は熱くて


私の唇も熱くて








冷静さを失ってしまいそうだったけど、





横山くんはめちゃくちゃ冷静だったから







私も少しずつ落ち着いてきた。









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横「…落ち着いた？」



「…うん…」









加入前のプレッシャーでおかしくなっていた、ということにすると






横山くんは







横「大丈夫やから、待ってるから」









大丈夫だと言って頭を撫でてくれた。









私がおかしくなってたのは忌々しい思い出のせいだなんて言えなくて申し訳なかったけど



それでも、大丈夫だと言われる度に






少しずつその思い出も薄れていく気がした。









「…横山くん好きやで」




横「あかんって！」








キスもハグもした仲なのに、好きやでって言っただけで顔を真っ赤にするとは








やっぱり横山くんは不思議な人だ









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