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第七幕 ☆ ページ9

葵「じゃあ、私と遥さんで色々と稽古場の紹介して行きますね」
「よろしくお願いします」
遥「それじゃ、行こうか」

葵と遥に付いていく鈴香。

「あの・・・」
遥「なに?」
「葵さんって、駿也さんの事好きですよね?」
葵「・・・っえええ!?」

鈴香が聞いた瞬間、葵は悲鳴に近い叫び声をあげて、物凄い後退りをした。

遥は、そんな葵を見て笑っているが、必死で堪えて肩を震わせている。

「・・・図星ですか?」
葵「ず、図星な訳、な、ないじゃないですかー!」

絶対図星だ・・・と心の奥で鈴香は思う。

動揺が激しすぎる。

遥「もうええ加減認めたらー?」
葵「は、遥さんまで・・・!」
遥「大体の人は知ってるわ。皆にバレバレよ?」

遥の言葉で黙り込む葵。

そして、か細い声で言った。

葵「・・・駿也が、好き」

葵は俯いて、顔を真っ赤にした。

遥「やっぱりね〜。周りにバレバレだし」
「出会って1日目の私も気づくくらいですし」
葵「ええ!?ど、どこで分かったんですか!?」
「ええと、名前出すとすぐ赤くなるところとか、あと駿也さんの話題になると動揺が凄いところとか・・・」
葵「えええ〜・・・」
遥「でも、うちら全員、葵のこと応援してるから!頑張りなさい!」
「私も応援します」

真っ赤になりながら戸惑う葵を見て、鈴香はある事を疑問に思う。

「あの・・・遥さん、葵さん」
遥「なに?」
「ご本人である駿也さんは、葵さんの好意に気づいてないのですか?」
葵「駿也は絶対に気づきませんよ。私が告白しない限りね」

葵は苦笑しながら言う。

葵「だって、周りの人がこんなに気づいてるのに、駿也は気づいてないから。凄い鈍感なんですよ、駿也って」
駿「俺が鈍感だって?」

振り返ると、仁王立ちした駿也が立っていた。

姿を見た途端、動揺が隠せていない葵。

葵「駿也!?い、いつから聞いてたの!?」
駿「えーと、俺が凄い鈍感って話から」
葵「その前の話は聞いてないのね?良かったぁ・・・」
駿「え、何が良かったんだよ?」
葵「お、教えないっ!絶対教えないもん!」

顔を真っ赤にして、走り去る葵を見て、駿也は言う。

駿「何の話してたんだよ・・・?」
遥「駿也」
駿「はい?」
遥「まだ気づいてへんの?葵の事」
駿「気づいてない、って・・・何の事ですか?」
遥「いや、何でもないちうわけや。聞いたうちが間違ってた」

二人が結ばれるのは、結構先なんだろうな・・・。

そう思う鈴香だった。

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あぶりサーモン(プロフ) - みく@企画垢さん» みくさん!いつもありがとうございます!初オリジナル&初合作ですが・・・頑張ります!(^-^) (2017年7月20日 12時) (レス) id: 9081172a3b (このIDを非表示/違反報告)
みく@企画垢(プロフ) - こんにちは!あぶりサーモンさんの大ファンで、ずっと応援してました!新連載、おめでとうございます。合作ということで楽しみです。これからも頑張ってくださいね! (2017年7月19日 19時) (レス) id: e89ce37d74 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あぶりサーモン x他1人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2017年7月19日 19時

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