泡沫幻影伝〜黒菊鈴香が生きていたら

第六幕 ☆ ページ8

？「だ、団長･･･！照明の修理、終わりました･･･！」
神「おー、ありがとね！早苗ちゃん」
「早苗、ちゃん･･･？」
神「あ、紹介するね。うちの団員の、川本早苗ちゃん。ほら、挨拶して」

神影が、早苗に挨拶を促す。

早「か、川本、早苗です。よろしくお願いします･･･」
「よろしくお願いします」

凄く小さな声で挨拶をし、俯く。

葵「この子、凄く人見知りなんです」
駿「初対面の人と馴染むのに、結構かかるんだ」
早「すみません･･･私のせいで･･･」

早苗は謝ると、遥は彼女の肩を叩きフォローする。」

遥「もー、謝る事ないのにー。時間かかるんやったら、ゆっくり馴染んでいけばええよ」
早「ありがとう、ございます」

でも、早苗は俯いたままだ。

少し重い空気になりかけてきた時、どこからか明るい少女の声が聞こえてきた。

？「だんちょ、だんちょ、お菓子ちょーだい！」
？「こら花蓮、また団長にお菓子をねだって･･･」
神「いいよー、はい」
花「わーい！ありがとう、だんちょ！」
遥「団長･･･花蓮ちゃんに甘すぎまへん？」

遥からツッコミを受けながらも、神影は花蓮、と呼ばれた少女にアメを渡した。

神「紹介するね。東雲花蓮ちゃんと、夕星黎明くん。従兄弟なんだって」
花「私は花蓮、東雲花蓮。一応、『夢想浪漫』の団員さんなの！」
夕「夕星黎明と言います」

花蓮と黎明はペコリと一礼する。

「花蓮ちゃん、随分小さいですね･･･。何歳なんですか？」
花「10歳！」
夕「ちなみに、僕と早苗が18歳。葵さんと駿也さんは20歳。遥さんは22歳で、団長は25歳です」
「25歳って･･･団長さんなのに随分若いですね」
神「あはは。よく言われるよ」

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