10%. 効果絶大 ページ13
「どうしてコラボしようって言ってくれたんですか？」
1時間ほど録り、しばしの休憩中。水分補給中のセンラさんに、疑問を投げかけてみた。
私が彼に憧れて頼み込むのはわかるけど、逆は不思議だ。十分知名度のある彼が、話題性を求めるとも思えないし。
「なんでって…俺がAさんの声、好きやから？」
「えっ！」
「なんで驚くんw」
そうじゃなきゃ頼まんやろ、と笑う。
確かに、わざわざ嫌いな声の人とコラボしようとは思わないだろうけど。
「俺、ひきフェスの前からAさんの曲聞いてたし」
聞いてて気持ちいい声よな、Aさん。
何でもないことのようにサラリと語るセンラさん。彼は知らない。私のように不器用な人間が、器用で、憧れる人から認められることがどんなに貴重なことなのか。
「俺も高音出る方やとは思うんやけどさ、やっぱAさんみたいにこう…澄んだ声？とはちゃうからさ。
____同業者として、普通に憧れるわ」
「…大げさ、ですよ。…でも、ありがとうございます」
��憧れ��だって。
歌も上手くて、面白くて、イラレが使えて、作詞作曲もできちゃって___私が敵うところなんて何にもないくらい凄い人が、私の声を。
(…うれしー………)
_____ゴトッ
自然に上がってくる口角をそのままにしていると、センラさんの方から鈍い音。目線を向ければ彼が先ほどまで飲んでいた水のペットボトルが床に転がっていた………蓋が空いた状態で。
「わ…！大丈夫、ですか？」
「、ごめん！手え滑ってもうた」
タオルを取りに行こうとすると、「ええよええよ！俺やっとくから、Aさん休んどき」と制される。テキパキと処理をする様子見をるに、確かに私の出る幕はなさそうだ。
(…あ、)
スマホだけ持って、そっと録音室を出た。確か、あそこのはキャッシュレス対応だったはず。
「____うし、こんなんもやろ！ごめんなAさん、そろそろ再開しよか」
「センラさんが良ければ、大丈夫です。
………それと、これ、」
差し出したのはミネラルウォーター。さっきまで飲んでいたものは、ほとんど床に流れてしまったから。
「え！！そんなん気い遣わんでええのに！」
「いつもお世話になってるので、これくらいは。
…全然、見合いませんけど。」
貰ってくださいと半ば強引に押し付けると、彼は眉を下げつつも受け取ってくれた。
____さて、褒められてやる気も上がったことですし。
残り約1時間も、がんばろう。
(お礼に帰りコンビニでシュークリーム買ったるわ)
(…ふ、お礼にお礼しちゃだめですよ)
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シオン - そ、そうだったんですね！続きが読めてとてもハッピーです！これからも幸せな2人のやりとりをひっそりと楽しませていただきます！ (2023年2月3日 19時) (
レス) @page46 id: 3ff5e2db98 (このIDを非表示/違反報告)
なん(プロフ) - 更新めちゃくちゃうれしい！くっついた2人がこれからどうなるのか楽しみです！！ (2023年1月31日 12時) (レス) @page46 id: 30f41c462b (このIDを非表示/違反報告)
ありぃ(プロフ) - (///◇///)ﾄﾞｷﾄﾞｷ (2023年1月30日 9時) (レス) @page46 id: a7d68907fb (このIDを非表示/違反報告)
打楽器(プロフ) - シオンさん» お久しぶりですすみませんでしたぁ(スライディング土下座)！！！ちょーっとプライベートが繁忙しておりました…うう………😭終わってないです！終わる時はあとがきまで書く所存なので！紛らわしくてすみません💦 (2023年1月29日 12時) (レス) id: fbabe361fc (このIDを非表示/違反報告)
シオン - ハッピーエンド？終わった、のでしょうか？（毎回トキメキ溢れ技させていただいてます）仕事終わりの娯楽の一つです、うまうま (2023年1月25日 20時) (レス) id: 3ff5e2db98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：打楽器 | 作成日時：2022年9月19日 10時
