9週間目 ページ12
「はぁぁ……」
これは、絶対……
嫌われた……
清水「Aちゃん。大丈夫？」
「はい…」
先輩は、そう？と言い、そのままなにも聞かなかった。
清水「あ！そういえば！」
トントンさんの誕生日、盛大にお祝いしたいから、友達も呼んだの。と小声で教えてくれた。
「それって」
清水「あのうるさい人も来るけどまぁ、うちらは料理運ぶだけやし、大丈夫ね」
だ、大丈夫ではありません…！
ーーー
当日、私は飾りつけを担当していた。この日は休業日で、お客様はいらっしゃらない。
カランカラン
「あ、お疲れ様です！」
お店のドアを開けたのはゾムさんとロボロさんだった。
zm「Aちゃん！おつかれさん！」
「いらっしゃいませ！あの、トントンさんは…？」
rbr「あぁ、大丈夫や。今大先生とコネシマが相手しとる。」
実はトントンさんには後で来て貰うために、長い付き合いだというコネシマさんと大先生さんにお願いして、後で連れてきて貰うことになっている。
私がコネシマさんに頼んだのだが、そっけなかった…気がする…。
zm「Aちゃん？大丈夫か？飾り、落ちてきてるで」
折り紙で作った輪っかの飾りをゾムさんが支えてくれる。ありがとうございます！と言うと、なんとお手伝いするために早くに来てくださったらしい。
rbr「トントンは俺らも大分お世話になったからな。楽しんで貰わんと」
「はい！そうですね！」
そんな会話をしていると、さらにドアが開く。
「いらっしゃいませ！…あ！」
ci「おつかれっす！」
syp「…ども」
チーノさんとショッピさんが居た。
ショッピさんは目が合うとすぐに私の方へ駆け寄り、手伝います。と飾りを手に取った。
syp「…Aさん、俺、またAさんとデートしたいです。」
「え？」
不意に隣に来た彼に面と向かって伝えられた思い。
その言葉に、少し恥ずかしくなる。
しかし周りはピタリと動きが止まり、こちらに視線が集う。
ci「お、前、Aさんのこと、好きなんか？」
syp「？はい。」
「え！？」
私も驚いたが、他の皆さんはもっと驚いていた。
zm「まじか…」
syp「隠すつもりもないですし、言いますね。俺はあなたが好きです。」
まっすぐ私を見る彼にしどろもどろになってしまう。
私を想ってくれること、すごく嬉しい。
でも、断らなきゃ…
清水「おーいAちゃん！こっちいい？」
「は、はい！」
キッチンにいる先輩の声に、私は逃げてしまった。
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作者名：ほたて | 作成日時：2023年1月13日 9時
