1週間目 ページ2
「室川Aです。よろしくお願い致します！」
初めてのアルバイト。緊張する中、社員さんに見守られて挨拶をする。
店長「うん！今日から皆、室川ちゃんをサポートしつつ、よろしくね！」
挨拶も終わり、先輩の清水さんから仕事を習う。
清水「よろしくね！」
「はい！」
優しそうな先輩…仕事は覚えることが多いけれど頑張ろう！
１日目はメモを取りながら清水先輩に着いていた。途中お冷やを持って駆け回ったりもして、大変だったけれども。
優しい方ばかりだったし、何とか頑張れそうだなぁ。
ーーー
今日は大学終わりに出勤だ。今日は……うん、清水先輩と赤石さんいらっしゃる。なんとか乗りきれそうだ。
？「Aおつかれ」
「あ、健斗くん」
彼は健斗くん。実は私の元カレだ。数ヵ月前に別れたもののこうやって友達のように接している。
健斗「もう帰り？」
「うん。今日はバイトなんだ」
バイト始めたんだ！と驚く彼にうんと頷く。場所を聞かれたので教えると彼も知っているところらしい。
健斗「なら、送っていくよ」
「いや、それは悪いよ！大丈夫」
健斗「…俺がしたいから」
「…」
何だろう、急に積極的だなぁ…。前はこんなに構ってくれる人では無かったのに。
とりあえず、彼には断りをいれて、一人でバイト先まで歩く。
やっぱり健斗くん、変わった。私から好きで付き合ったけど、あまりにも相手をしてくれなくて、寂しくて私から別れた人なのに。
あんなに話しかけてくれることも、別れてからだし…
「うーん……」
？「おい！そこのお姉ちゃん！」
急に肩を捕まれて後ろを振り向く。そこには金髪の男の人。
だ、誰！？危ない人！？
こういう時は大声で…！
「だれか…」
男「ま、待て待て！ナンパとかちゃうねん！ハンカチ落としてたから呼び止めてん！」
「え！？あ、すみません！ありがとうございます」
男の人の手には、確かに私のハンカチがあった。
男「いやすまんな！何度も声かけてんけど、気付かれへんかったから」
「いえ！私も考え事をしていましたから。疑ってしまってすみません」
男の人はええねんそんなん！気ぃつけえや！と笑顔で去っていった。
ーーー
「はぁ…」
今日はあの人に申し訳ないことをしてしもうた…
清水「どーしたのAちゃん」
「あ、いえ。」
先輩に心配されてしまうとは…頑張らないと！
？「あ！そこのかわいいお姉さん！お水くださーい！」
清水「うわ、来た」
この声……もしかして！
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作者名：ほたて | 作成日時：2023年1月13日 9時
