7話 ページ7
何だかゆらゆら揺れている……それに暖かい……
ふと目を開けると、誰かに背負われている。
ロボロくん……？
いや、ロボロくんはこんなに髪色明るくない…
この色は……
「……ゾムくん？」
「ん？ごめん、起こしたか？」
「え！？」
「おはよA」
まってまって、なんでゾムくんが…？
てかさっきまで私、ロボロくんと居酒屋で飲んでて……
記憶がない。
「たまたまロボロと居るところ見かけて、でも店でらなあかんかったからとりあえず俺が家まで送ることになってん。でも家分かんなかったから俺ん家行くかってなっててん。」
起きてくれてよかったというゾムくん。
色々突っ込みたいけれど。
「あ、ありがとうゾムくん！！ここら辺なら一人でも帰れるから……とりあえず、下ろして？」
絶対重いよね！？ごめん！！
そう言うとゾムくんは少し考え、ニヤリと笑うと
「んー、やだ」
や、やだ？
「え？あの？」
「A軽いから気にせんといてや。てかロボロに家まで送るって約束してるし。」
「で、でも！」
「ええから！ほら、家どこ？」
完全に酔いの覚めた私は、ゾムくんに家まで送ってもらい、そこでやっと下ろしてもらえた。
「家まで……ありがとう」
「ん！ええんよ！てかさA……」
「？」
「……いや、ええわ。暗いから気ぃ付けてな。また明日。」
「うん。また明日。」
何を言いかけたんだろう……
ーーー
今日もレポートに終われる日々。レポートって難しいよね。
ロボロに聞こうかな……でも多分今講義中かなぁ。
「よっ！なんか話すの久々やね？Aちゃん」
「大先生！大くんも勉強？」
「せやねん。あ、てか佐山先生の授業のレポート、どんな感じで書いた？」
「あ、えっとね……こんな感じかなぁ…」
大先生こと、大くんともロボロくんくらい仲が良く、最近はあまり話せていなかったが、前はよくご飯に行ったりしていた。
「やっぱAちゃんて頭ええよなぁ。」
「そんなことはないけどね…」
「ゾムも言うてたで？」
「ゾムくんが……？？」
「一年の時からずっとAちゃんと仲良うしたいて言うててん。最近、よう一緒に居るよな。」
ゾムくんそんな風に思ってくれてたんや。
「てか、付き合ってたりする？」
「いや、まだ……」
「え、まだってことはつまり……」
「なっ！！あう…」
「え！めっちゃかわええやん！！絶対向こうも好きやと思うで！」
「えぇ……でもな、昨日好きな人が居るって言うてたんよ？」
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作者名：ほたて | 作成日時：2022年7月5日 8時
