お近づきになりたい【sha】 ページ25
私にはなんの取り柄もない。
学校でも人と馴染めず、一人で居ることが多かった。まぁ、その分勉強に当てられたから、良いところの内定も貰えて、仕事漬けの毎日。
それだけなんだけどね。
今日も今日とて出勤をし、一人黙々と仕事をして、よく頼まれる仕事を残業して終わらせ帰るだけ。最近、頼まれる仕事、増えたなぁ。
田中さん、今日は彼氏とデートだったっけな。同期のシャオロンくんと。今も話してる。
良いなぁ。美男美女だよなぁ。
私には無縁の世界だ。
…ちょっとコーヒー買いに行こう。
自動販売機のところへ行き、缶コーヒーを買う。至極のひととき。
「…わっ！」
「きゃっ、え？」
後ろに居たのは、先ほど話題(私の中で)上がっていたシャオロンくん。
「おつかれ！Aちゃん」
「……お疲れ様です。」
久しぶりに話しかけられたような気がする。シャオロンくんは私と同じコーヒーを頼み、隣に座った。え？何故？
「Aちゃんってさー、コンパとか来ないよね。」
「お、お酒苦手なんです」
嘘ではない。ただ、人とあまり話すのが苦手だから行かないのが本音。
「ふーん？」
シャオロンくんはコーヒーをぐいっと飲むと私の方を向いて手を握られ
「じゃあさ、俺と特訓しよ！今日空いてる？おすすめのところあるんやけど…」
「へ！？」
と、特訓って？お酒の？というか、彼女居るんじゃないの？
この人、よく分からない
「今日はその、仕事が多いので、む、むりです！！」
私はごめんなさい！と言って走った。うん。善意なのか、私を騙そうとしているのか分からないけれど、とにかく逃げる。
ーーー
「あーぁ、逃げられちゃったか」
先程まで彼女が座っていたところを見る。初めてあんなに話したな。
出会った時から可愛い子やなとは思ってた。そして誰よりも仕事熱心で、すごく頑張りやなところを見ていたら気になっちゃって。
どうにかしてお近づきになりたいな。と、先程の場所を見ると、忘れ物なのかハンカチが落ちていた。可愛いデザインのそれを持ち、話す口実ができたと彼女の元へ向かう。
「Aちゃん」
「わ、あ、シャオロンくん。」
驚いた顔もかわいい。
「これ、落とし物だよ」
「あ、ありがとうございます」
少し恥ずかしながら受け取ろうとした為意地悪がしたくなってつい取ろうとした反対にハンカチを動かす。
「あ、」
「ふは！冗談やで！はい。」
彼女は少しムスッとして受け取った。
あぁ、やっぱこの子、反応ええなぁ。
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ほたて(プロフ) - ピッピ168号さん» お話を読んでいただき、コメントをくださり、ありがとうございます！続き書いてみます…！ (7月1日 20時) (
レス) @page26 id: 70a6573ceb (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - あの、サプライズ【ut】の夢主ちゃんの誤解が解けたあとのお話って、書いていただけたりしますか…？ (7月1日 14時) (レス) @page26 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
ほたて(プロフ) - まるさん» こちらこそ、ご指摘していただいてありがとうございました！作品を読んでいただいてありがとうございます！ (2023年4月21日 19時) (レス) id: 70a6573ceb (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - ほたてさん» なるほど！？そうだったのですね…。こちらも確認不足で申し訳ないです💦 続編ということで、一旦スルーしていたのですが、該当作品を見た後にまた戻ってきます！ (2023年4月20日 23時) (レス) id: 33402943a7 (このIDを非表示/違反報告)
ほたて(プロフ) - 烏丸さん» ありがとうございます！読んでいただいてとても嬉しいです！バッドエンド苦手意識がありましたが、褒めていただいて自信がつきました！これからもがんばります！ (2023年4月19日 23時) (レス) id: 70a6573ceb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほたて | 作成日時：2022年3月1日 23時
