【歌い手×黒バス】やがてその少女の名は語り継がれる

１２話　え、無理です、ライブなんて ページ13

９「じゃあまず歌おっか…何にする？」
松「ここは歌いやすくローリンガールとか？」
９「え、ヒドイ、高音超ムリ…ま、いっか」
『いいんですか…まあ、いいや』
松下さんが常時と語るスマホからローリンガールのピアノの音が鳴り始めた。
９松『｢｢ローリンガールはいつまでも届かない夢見て…｣｣』
その声だけが、魅了だけで詰まった音になる。
部屋の中の人たちが目をこちらに向ける。
そう、今は＿＿＿＿＿＿＿＿＿
僕達以外、何も考えられなくしてあげますよ…ｸｽ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『息をやめるの、今』
シ…ン、とする。
松下さんと96猫さんは途中で息切れして、断念した。
僕は普通に最後まで歌えた。
部屋は静まり返り、視線が僕を刺す。
「うま…」
「こんな人いたんだ…」
そんな目で僕を見る。
ぽ「いや〜…さすが灰色。歌唱力はこの中で軍を抜いてるんじゃない？
どう、夏のライブ出てみない？」
え、ちょっと待て。
日々の疲れなのか、今幻聴が起こったぞ。
『えーと。
もう一回言ってください』
ぽ「いや、だからｗｗ夏のライブ、出てみないかって」
『え、え、え、え、え、え、え、え…』
９「そうだよ!!こんな歌上手いんだからさ」
そ「きっとライブも盛り上がるんじゃない？」
りょ「一回出てみなって」
え。
いいんですか。
こんなカッコ悪い綺麗でもない歌声が皆様方に認められて。
『え、あ、じゃあ…はい』
衝動的に言ってしまった一言。

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