1話 さてと、歌いますか ページ2
僕の起床時刻は決まって午前8時と決まっている。
そのため耳元でうるさいほどわめく目覚まし音は迷惑極まりないものだ。
眠い目をこすりながらも上半身を起こし、時計のスイッチを切る。今日の役目を果たした時計はおとなしく時刻を知らせるための仕事に戻った。
ベットから這い出て、部屋着のまま下に降りる。
親は二人とも海外出張という恋愛小説でありそうなシチュエーションだ。
しかし好きな人もいなければ恋愛対象になりそうなやつもいない。
こんな状況、歌わないで何になる。
さっさと食事という名の栄養補給を済ませ、今日のお仕事に戻る。
同じ部活の「髪の毛染めたのかー、じゃあその染髪料どこで買ったのかなー」ってほど珍しい髪の毛(本人は地毛と語る)の友人に部活サボりを宣言する。まあ絶対的宣言をするアイツに来いと言われてしまったら行かざるを得ないが。
本業は清純なる15歳・中学三年生の皆様方は学生と答えるだろうか、僕はそこまで美しくない。純粋極まる周りの連中と一つ間隔を取って生きる歌い手という名の仕事に就いた僕は、学校という集団が友達ごっこをする公共の建物が嫌いだった。
だから一番楽そうなバスケ部のマネージャーに立候補するとどうだ、一回サボれば怒られるではないか。仕方なく親の都合でといういかにもマザコン的な言い方で逃げる僕。
だが僕はそこまでマザコンでもなければファザコンでもない。
歌い手の仕事で忙しいからだ。
生放送に歌の編集、命ともいえる喉の調整も大変なものだ。
意外と大変なんだよ、歌い手。
まあ健全なる少年少女に言ってもわからないだろうな。
今日のお仕事はまだNeruさんという名の神様の曲をコンプリートしていない。
だから今日はハウトゥー世界征服に挑もうと思う。
あの曲は世界征服のCDに収録された恐ろしき神曲である。
恐らく神は数人の方々に天性の才能を授けたのだろう。でなければこんな大人に向けた少年少女の語りかけの歌を作ることなど到底無理に決まっている。
て言うかそもそも僕はボーカロイドを持っていないためそんな神曲を作ろうにも作れないのだ。親が毎月送ってくれる生活費もほぼ食費に費やしている僕だからな。
歌詞を確認しながら、自作のCDに世界征服を掛け、ボタンを何回か押した。
そしてあの独特ながらどこか寂しさを思わせる綺麗なメロディが調整室に流れ出した。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
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赤司様LOVE(プロフ) - ヤバいです!!面白すぎですwwww (2014年6月21日 8時) (レス) id: 6b8b4274ac (このIDを非表示/違反報告)
白黒(プロフ) - うはwwww (2013年6月9日 9時) (レス) id: 4a171a6066 (このIDを非表示/違反報告)
コーラ(プロフ) - 見にきたよー やっぱおもしろいわw (2013年6月9日 0時) (レス) id: 1dd945279c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白黒 | 作者ホームページ:
作成日時:2013年6月5日 18時