119話 ページ24
沖田side
沖「今度はAが表の番・・・?」
Aの言葉を復唱すると、Aはわずかに俯く
貴「・・・以前姉は、私が姉の代わりに暴力を受けていることを謝りました
『あたしが殴られればいいのに』
そんなことを呟いた姉に対して私はこう言いました
『ミコと私は表と裏
だからミコが幸せなら私はそれでいい』」
そう呟いたAに表情の変化はない
貴「これはあくまで想像ですが
もし、姉はそのことを覚えていて、私が殴られるのが自分がいるせいだと考えてしまった
・・・とすれば・・」
そう言って下を向いた
貴「私のせいで・・・どうでもいいのに・・気にしてないのに・・・」
そう呟きながらグッと拳を握った
よほど力が強いのか、じわりと手が白くなる
「ねえ」
ずっとスナック菓子を頬張っていた神威が口を開いた
威「俺はあいつがそんな理由で死のうとするようには思えないんだけど」
貴「・・・
姉は・・とても強い人でした
ですが、自分より私を優先する傾向があるんです
姉なら例え、自分の命を犠牲にしてでも私を幸せにしようとするでしょうね・・。
なのに・・私は結局死ねなかった・・・」
最後の一言だけが嫌に気持ちがこもった声だった
少し顔を上げたAの顔には僅かに自虐的な笑みが浮かんでいた
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白猫 - 面白くて一気読みしました!!これからの展開が楽しみです!更新頑張ってください!! (2016年11月19日 11時) (レス) id: 06f3d584d6 (このIDを非表示/違反報告)
REMI - うふす (2016年11月12日 10時) (レス) id: 52dbecf78a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:飴降り | 作成日時:2016年10月13日 23時