【○魂3z】＿＿＿少女

56話 ページ10

Aside
妙さんはよろよろと後ずさる


妙「・・・せ・・








先生・・・」

銀「・・・何してんだって聞いてんだ」


教室の空気が張り詰める

低い声で問いながら先生は妙さんに一歩近づく
妙さんは磁石みたいにに一歩後ずさる


妙「・・わ・・・私は・・・」


妙さんの目が泳ぐ


銀「・・・お前がやったんだな」


妙さんの肩がびくりと震える


妙「・・ちっ・・・違」

銀「違わねぇだろ」


・・・









「先生」


先生が振り返った

その視線の先で私は肩を押さえて立ち上がる


貴「・・言いがかりはやめてくれませんか？

ただの事故なので」

銀「それのどこが事故なんだ？」


それとは言うまでもなく私の裂けた肩と頬のことだ


貴「カッターをいじってたら妙さんにぶつかって吹っ飛んだんです
それで肩に刺さったので妙さんが引き抜いてくれたんですけど」


妙さんが信じられないというような目でこっちを見る


銀「・・・じゃあ何で箒が転がってて水浸しなんだ？」

貴「知りません
私に聞かないでください」


私はそう言って背を向ける


貴「そういうの後にしてもらっていいですか
保健室行くんで」


私はそのまま教室を出た


銀「・・・

おら、授業すんぞ
さっさと片付けろ」

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