【○魂3z】＿＿＿少女

53話 ページ7

Aside
あ「ふぅん・・・気付いてたのねぇ？

ホントぉにムカつくわぁ」


山田さんは醜く顔をゆがめた


貴「何の用かと聞いてるんですが？」


私は少し眉をひそめる


あ「ふんっ！ 何よぉ！
ありすのほうが上なんだからぁ！」

貴「・・・」


何だろうこの気持ち・・・

胸の中が異様にかゆい・・みたいな

何かわかんないけどこいつを殴れば収まる気がする


あ「何なのよぉ！ いじめても全然反応ないしぃ！
ムカつくのよぉあんたはぁ！」

貴「・・・いじめられる心当たりがないんですが？」

あ「ありすのほうがかわいいし頭いいしぃー！」

貴「・・・・・・・・・・」


何かがビキビキいってる気がする
何だろ・・・
・・・


あ「とにかくぅ！ あの高杉サマと神威サマと話してるのがムカつくのぉ！
さっさと離れないとぉ・・・
明日からあんたと神楽をまたいじめてやるわぁ！！」


言いたい事だけ言うとそのままの勢いで帰って行った

あれ・・・何か頭から湯気が出てますけど
今、夏ですけど
・・・まあいいか
誰かに笑われてくれればいいな

そう思いながらあの子のスマホで写真を撮る

何かに使おう

そう思いながら帰り道に戻った






・・・明日からいじめる・・か

もう少しこのままでいたかったけど。

そろそろ潮時かな・・・

私も動かなきゃいけないかな・・・

だったら・・・うん

それがいいな・・・



夕暮れに染まった帰り道にて。

一言呟いた



「―――――――・・・」


声は影に溶けて消えた

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