【ボカロ】 桜音 【短編集】

歌手音ピコ　〜ドロボーさんに一目ぼれしました〜 ページ9

「最近、○○地区では空き巣の被害が…」

空き巣ぅ！？って言うか○○地区って…私が住んでるとこじゃん！？
え…ヤバいな…


どうも！私○○地区に住んでるAと言います！最近この地区に出るという空き巣。
結構やり手っぽいですね。右から左の家へと襲っていくらしいですよ？
そして、今日は私の家(の番)。



―――夜―――


『ドロボーさんへ、よかったら食べて下さいね！私手作りのケーキです。結構自信ありますよ！？ 毒は入っていません。そこのジュースも合わせて召しあがれ☆』


私はなぜかこういうのが好き。
泥棒って言うけど、ホームレスみたいな状況になっちゃって、支援してくれる人がいないからそうなっちゃうんでしょ？




深夜１２頃…


ガサッ、ゴソッ…

貴「ん…誰…？ドロボーさん…？」

？「えっ！？」




パチッ



貴「あっ、もしかして貴方がドロボーさん！？」

？「いっいえ、違います、決して貴方の作ったケーキをごちそうになったりとか、お金をとってた ドロボーじゃありませんよ！」

貴「あははっ///面白いね///あ、通報しないからちょっと待ってて！」

？「…？」

貴「はい。貴方よく見たら細すぎだよ？ちゃんと食べて？」

？「あ、ありがとう」

貴「私A。貴方の名前はなんて言うの？」

ピ「ピコ…歌手音ピコと言います」

貴「ピコ君…。素敵な名前だね///」

ピ「えっ…//」

貴「気にしないで食べてていいよ。通報しないからね！？信じてね！？」

ピ「貴方は面白い方ですね。分かりました。信じます//」



ピコ君は私の出したご飯をすべて食べた。おかわりしてもいいですか…？とも言った。
やっぱり、お腹すいてるじゃん。



ピ「ありがとうございました。貴方の物、すべて返します」

貴「待って、ピコ君」

ピ「は、はぁ…なんでしょう？」

貴「お願い、ここにずっといて？///」

ピ「で、でも…」

貴「貴方の家があるんだったらそれでいい。もしもなかったんなら…」

ピ「家はありません。でも僕はこの地区の人に迷惑をかけました。今更善人に戻ろうなんて…」

貴「盗んだものは私が返すから！だから///」



何でかはさっぱりわからない。
でもピコ君とずっと一緒にいたい。そう思った。



ピ「僕もAさんと一緒にいたいです。こんな罪人でよければ一緒にいて下さい////」

貴「本当！？///」

ピ「図々しいですね…」

貴「いいの。頼んだのは私だから///」



―――好きです、ドロボーさん///―――

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