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今年もずっと… 2 ページ12

遅れてきた私に まふは いつも通りでしょ、と返すと

神社の方へ促した

てけてけと人のいない石畳の道を進む


『うー寒い』

「僕はこの中待ってたんだよ」


『だーからそれはごめんって!

…あ 牡丹だ!』


境内までの道のりを歩いていると 脇にぽぽっと上品

な赤い 寒牡丹が咲き誇っていた



「あ ほんとだ綺麗! 写真撮っとこ!」


色んな角度でパシャパシャ撮るまふを見ながら

私は ぱしゃっと1枚だけカメラに収める


『映え狙うねえ女子かよ』

「Aは女子じゃないんだね」


『悪かったな!!女子だよ!!!』

「あー メス?」


『女子だって言ってんだろー!!耳おかしい!

もー、でも意外に綺麗に撮れたよ?ほら』



「あ ほんとだ…っごめん」


画面を見ようと近づいてきたまふの頬が

私の頬に少し触れた


『いいよー…ってそれくらいで照れないでよ

つられる』


つい顔を熱くさせた自分にも恥ずかしさを覚える

女々しいなこいつ…

「うるさい、ほら撮ったから行こ!」


境内で 私たちはお財布から5円玉を出すと

せーので投げ入れた

ちゃりん っとお金のぶつかる音がする

からんからん っと一緒に鈴を鳴らしたところで

私は口を開いた


『私小さい頃 お金を鈴にぶん投げたことあるよ』

「は?ばかだね…えっと一礼二拍手?」

『は?ばかだね。二礼二拍手一礼だよ」


私たちはその通りに一通り済ますと境内から下がった

「何て祈った?」

『それ 言っちゃダメじゃなかったっけ』


「境内であんな罰当たりな会話してそれ言う?」

まふは 苦笑いを浮かべてそう言う


『…うん確かに。んー…っと…

まふが やりたいこと沢山出来る年になりますように

とか』

今年もずっと…3→←【番外編】今年もずっと…



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厨二腐女子 - 流石リア充。非リアには到底できないことをやってのけている。 (2019年11月3日 8時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
あづめ.(プロフ) - スイさん» わわわ 反応早すぎて感動しました!w いつもと違う2人を書きたくて そしたら楽しくなって続編一発目でドカンと入りましたwwありがとうございました! (2017年10月1日 1時) (レス) id: e514ebc5e0 (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - 続編おめでとうございます!うわぉ、がっつり書いてくださってる!! ありがとうございます(〃ω〃) 照れる夢主ちゃんと複雑そうなまふさんとか最高ですよね(クソ) 更新待ってます! (2017年10月1日 0時) (レス) id: 77c9f3f671 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あづめ. | 作成日時:2017年9月30日 23時

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