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_______________教会
「ユノ、遅いわね。」
「腹減ったー。」
「神父様もまだ帰って来ないし。」
「先食べちゃおうよー。」
「ダメだよ!ユノ兄とシオン姉がかわいそうだよ!」
「ちぇ。」
_____
__________路地裏
「っうぅ、」
男にペンダントを奪われたユノは抵抗しようとするが、腹を殴られうずくまってしまう。そんなユノの様子を見て、シランが魔法を使うため男に近づくが、伸ばした腕を捻り上げられ魔法が使えなくなってしまった。
「ああ、嬢ちゃんもいいもん持ってたんだったなぁ?」
男はシオンの右耳のピアスに手をかける。しかし、外れない。どれだけ力を込めても少しも動かず、男は痺れを切らしシオンの耳が傷つくことも気にせず、思いっきり引っ張る。
『っい゛』
その勢いのままにシオンの耳がピアス穴から赤い線が引かれていく。男は用済みとばかりにシオンをポイと投げる。
「ペン、ダント。…それに……シオンの、ピアス。」
「ちょっと金に替えてくるだけだっつの。」
「かえし、て。」
「おらよ。」
男がユノの顎先を蹴り上げる。それだけでも軽いユノは数メートル吹っ飛んでいく。
「みすぼらしいガキが。分不相応なもん持ちやがって。」
「か、え、して。……かえして。ピアスもペンダント、も。」
ユノはそういい、魔法を使おうとするが…
「何だそりゃ!その程度の魔法でこの俺様をどうするってんだぁ?…勝負して、死ぬか?」
その言葉にまた涙が抑えられなくなったユノ。
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雲月 - ぽん様ありがとうございます!完全に自分の確認不足でした。すみませんでした。 (2021年8月23日 23時) (レス) id: 829041e81c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白銀月 | 作成日時:2021年8月23日 17時