I believe you…. part5 〈霧野蘭丸〉 ページ5
「やっとついた〜」
「バス移動長かったもんね…」
ハァ、とため息を吐きながら、あたしと彩心はバスから降りた。
そして、あたしはその絶景に息を呑んだ。
「うわあぁ！海だよ彩心！」
「写真で何回も見たでしょ？」
「写真と現実は違うの！」
山と海に囲まれた大自然。
ここであたし達は、2泊3日を共にする。
「あ、そういえば一番最初のプログラムってなんだっけ？」
「開会式とか…」
「そういうのはプログラムって言わないの！」
「…カッター訓練� �
ゲッ、最初のプログラムってカッター訓練だったっけ…、と思いつつ、本日最後のプログラムに比べればまだマシか…、と思う。何せ最後のプログラムは…、
「ナイトハイク…」
「あ、そういえばAってそういうの苦手だったわよね」
「苦手なんてもんじゃないよ…」
誰が好き好んで暗闇の中山道を歩かなくてはならないんだ。誰だこんなプログラム考えた教師は。
「まぁ、いざって時には霧野君にでもしがみつけばいいじゃない」
「できるかそんなこと」
軽口を叩きながら、あたしと彩心は集合場所に向かった。
そして、時は進み夜。
ナイトハイクが始まってしまった。
「無理無理無理、怖い怖い嫌だ嫌だ」
「そ、そんなに連呼しなくても…」
隣を歩いているのは霧野だ。
他の班員は前に固まってしまっている。
そして今は、山に入るために石橋を渡っている。
ガチャンッ
「ヒイッ」
「石橋の金具を誰かが踏んづけただけだろ…」
「そ、そっか…よかった」
本当にダメなんだな、と笑う気配がした。
ばかにしないでよっ、と言い返すが、全く応えていないようだった。
「山に入るから足元気をつけろよー」
「…てか昨日雨だったよね」
「あぁ、ぬかるんでるだろうな」
嫌だなぁ…、と思いながら、あたしは歩みを進めた。
そして、山の中へとあたし達は入っていった。
「な、何にも見えない…」
山の中は暗く静かで、あたし達の足音が響くだけだった。
崖や急な坂道がある中、先頭を行くのは学年主任の先生で、危険な場所が近付くとそれをあたし達に伝えてきた。
そして、その時はやってくる。
「ここから吊り橋渡るぞー」
あちこちから、ワクワクしている声や恐怖に怯える声が聞こえてくる。
無論、あたしが発したのは…
「も、もう吊り橋なの！？無理無理無理」
恐怖に怯える声だった。
それに対して、霧野は随分余裕そうな声で
「楽しそうだな！」
と言い、あたしの少し前を歩いた。
I believe you…. part6 〈霧野蘭丸〉→←I believe you…. part4 〈霧野蘭丸〉
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
北星 ベガ@ペア画中(プロフ) - 星花 Ruruさん» 了解しました！頑張ってみます！リクエストありがとうございました！！ (2017年4月25日 0時) (
レス) id: bad6c4af49 (このIDを非表示/違反報告)
星花 Ruru(プロフ) - エイリア学園の時のガゼルで夢主ちゃんはマネージャーっていう感じでお願いします！！ (2017年4月24日 12時) (レス) id: 68eb365810 (このIDを非表示/違反報告)
北星 ベガ@ペア画中(プロフ) - 星花 Ruruさん» ありがとうございます！いいですよ〜！ (2017年4月24日 10時) (レス) id: bad6c4af49 (このIDを非表示/違反報告)
星花 Ruru(プロフ) - はじめまして！とても面白いです！リクエストっていいですか？ (2017年4月23日 19時) (レス) id: 68eb365810 (このIDを非表示/違反報告)
小池雪生(プロフ) - ベガさん» え、ええ！？わざわざ私のために奇声をださなくても…;;私もビックリしました(*´ω｀*)更新いつでもまってますよ！ (2016年10月28日 21時) (レス) id: 659e2cf45b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
