報告書No.06 ページ7
｢刀剣男士の皆様、こんのすけでございます！審神者様をお連れ致しました！｣
俺の腕の中でこんのすけが呼びかけると、部屋の中から声が聞こえてくる。
｢ちょいと待て。話はそのまま聞け。｣
審神者よ。と呼ばれ、｢はい？｣と答える。
あれ、刀剣男士は審神者のことを主って呼ぶって聞いたんだけど。
ブラック本丸だとそこも違うのか？まぁそうか、嫌な思い出しかないんだもんな。
｢審神者など信用に値しない。故に我々には必要がない。
我々を救うなどと戯言を言うならば即刻立ち去ると良い。
己の命が惜しければな。｣
縦付けに紡がれて行くその言葉にはぁ…と声が漏れる。
立ち去れってさっきの赤目の人にも言われたけどさぁ…
少なくとも1週間は帰れないらしいし仕方なく無いか？
｢…分かりました、こうしましょう。
一先ず1週間はここで過ごさせてください。帰りたくても帰れないんで。
で、その1週間後に何も状況が変わらなければ俺が担当の人に相談するんで。
その場合は出来るだけここから出て行けるようにはするんでその結果次第ということで。｣
良いですか？と聞くと、少し間が空いてから、｢…あぁ。｣と一言だけ返って来る。
｢じゃ、これで話は終わりですね。解散で！｣
部屋に入ることすら許されないとは思わなかったな。
1週間何しよう。というか、気に入られる必要あるのか？
俺はちゃんと刀剣男士じゃなくて彼らのことを知るために調べてから来たのに、
俺を審神者としか見ずに俺を知ろうとしない奴らだぜ？
別に知って欲しいって訳でもねぇけどさ。
あれが神って、なんかなぁ…
まぁ元々神とか信じてないけどね。
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作者名：昼寝 | 作成日時：2022年12月10日 20時
