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時は現代から遡り明治。
日本は日露戦争間近の緊迫した空気で包まれている。
戦場へ赴くために日々訓練をする者、商売で自身の生計を立てる者、中には駆け出しの軍人であるにも関わらず訓練所と書類がある自室を行ったり来たりしているなんとも慌ただしい者もいた。
それが第七師団に所属する与田賀A上等兵である。
｢起きろ、与田賀上等兵｣
｢ヤダ!起きたくない!｣
｢全く……それでも軍人か?昨日は仕方なく書類が嵩張っていたから訓練を免除してもらったんだ、早く支度しろ｣
上官に布団を剥がされそのままベッドから下ろされる。
いやだあああ、と情けなく嘆きながら引き摺られ木製の床に転げた。
文字通りの五体投地で、顔は窓から射し込む朝日の眩しさになんともシワシワと歪めている。
｢そんなに動けないなら俺が着替えさせるぞ｣
｢軍曹いくらモテないからって年下に手を出すのはさすがにどうかと思う｣
｢……寝起きにしては良く回る口だな……｣
軍曹──月島基軍曹は静かに自身の懐から拳銃を取り出し、床に倒れているAに向けた。
さすがに駄々を捏ねすぎた、Aは彼の鋭い眼光と引き金に置かれた指を見て思わず跳ね起きた。
そのまま戦闘態勢に入ろうとしたが上手く整えられず毛を逆立てる猫のような姿勢になった。
今この部屋に部外者が現れればまず困惑するだろう。
｢ま、待って下さいよ!さすがに銃はマズイですってッ!｣
｢躾に1番効くのは暴力だ｣
｢う、うぅ……そうやって月島軍曹は部下たちに手を上げてきたんだ……!｣
この鬼軍曹!とAは手当たり次第に枕を月島へ放り投げる。
そんな可哀想な枕さんも易々と左手の拳で払われ、ポスンと寂しい音を立て床へ落ちた。
相変わらず彼の右手には拳銃が握られている。
｢言いたいことはそれだけか?｣
｢ｪｳ……｣
抵抗する術もなくなりAは半分涙目で情けない声を出しながら両手を上げた。
これが毎朝7時に起こる事、つまり与田賀A上等兵の朝のルーティーンである。
こうして彼女の一日は始まった。
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セミ⭐︎ - 勿論です！杉元やゲンジロちゃんとの絡み楽しみにしております！無理せず頑張ってください！応援しています！ (3月21日 17時) (
レス) @page38 id: 31ded6a35d (このIDを非表示/違反報告)
＊泡沫＊(プロフ) - セミ⭐︎さん» コメントありがとうございます!私も結構箱推しなところもあるのですが杉本や月島さん、ゲンジロちゃんが活躍する回は特に好きです。作品が良い結末となるようこれからも精進いたしますのでぜひよろしくお願いします! (3月21日 15時) (レス) id: 5b050bb58b (このIDを非表示/違反報告)
セミ⭐︎ - やばいめちゃめちゃ好きです！この作品が尊いです！ところで、泡沫さんの推しは誰ですか？自分は、かなり多いのですがその中でもトップを飾るのは尾形と杉元です！更新お待ちしております！ありがとう！！ (3月20日 15時) (レス) @page38 id: 31ded6a35d (このIDを非表示/違反報告)
＊泡沫＊(プロフ) - 【作者より 読者の皆様へ】『夜鷹の桜』を読んで下さりありがとうございます!まだ未定ではありますが新たに小説を別ジャンルで書きたいなと考えております。また詳細が決まり次第改めてお知らせさせていただきますので気長にお待ちいただけると幸いです! (3月18日 5時) (レス) id: 5b050bb58b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＊泡沫＊ | 作成日時：2024年1月7日 6時
