その3 ページ3
「っは〜〜〜！！ 圧倒的癒し……」
扉に背もたれながらズルズルと床に座り、手で顔を覆う。
中々小銭が見つからなかったのか、一生懸命財布を漁っていたその顔も、退店時に言う「また来ます」の言葉も、軽やかで聞きここちの良いあの声も、仕事中に話しかけてしまったと申し訳なさそうだったその表情も。
全てが刺さる。とにかくかわいい。
わざわざ休日のこの時間帯にシフトを入れるのも、あのお客さんに会うため。
天使かわいい、無理尊い。あの尊さを理系の俺が表せるとでも？？？ はぁ〜〜〜尊い。
既に失われた語彙力がさらに溶けるわ溶ける。
赤く火照った頬をそのままに、部屋の奥にある監視カメラの映像が映し出されているモニターにかじりつく。そのうちの一つを弄り、数分前のものに切り替えた。
ちょうど、あの天使が可愛らしく入店してくるところだ。可愛らしく入店とはなんだと聞かれるかも知れないが、可愛らしいから仕方ない。なんせ天使なのだから。
ちょこちょこと歩き、どこか覚束無い足取りの天使は見ていて飽きが来ない。
てか飽きくるやつなんておらんやろ。
う、天使チラッと
顔が小さい、仕草が綺麗、身長が小さい、全てが可愛い。
まさに天使。食べたい。好き。可愛い。
頭が天使で埋め尽くされる。もしかして今天使のことしか考えられない……？？
そんなことを考えていると、後ろからクスクスと笑う声が聞こえた。
「また例の天使ちゃん見てるの？」
「……あ、店長。帰ってたんですね。」
まあね、と上着を脱ぐ店長。今年で37になるらしいが、全くその気配を感じさせない。その若々しさはどこから出ているのだろうか。顔か？なるほど理解。
「まぁね。にしてもいつ見ても綺麗やなぁ、その子」
「ですよね。知ってます。全人類の認知です」
「うんうん。いつも通りで安心したわ」
にこにこと人の良さそうな顔で笑う店長。溢れ出るスパダリ感。これで奥さんが居ないのだから、きっと人を選んでいるのだろう。
「あぁ、そう言えばショッポもう品薄になってましたよ」
「はー、ショッポ吸わんから分からんかったわ。ショッポもええと思うけど俺は断然キャスやな」
「やからおじさん言われるんすよ」
「桃瀬くんなんて？」
「この映像の録画貰いますね」
「桃瀬くん？？？」
ガン見してくる店長に冗談ですよと返し、再び画面へ目を向けた。
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さとう。(プロフ) - モカ豆◎mokaさん» ありがとうございます…！！ (2020年6月28日 14時) (
レス) id: 15c53c1034 (このIDを非表示/違反報告)
モカ豆◎moka(プロフ) - とっても面白いです！神作ですね！これからも頑張ってください！応援してます！！ (2020年6月28日 12時) (レス) id: b1ca2eff18 (このIDを非表示/違反報告)
さとう。(プロフ) - ちくわたろーさん» ありがとうございます……！！凄く嬉しいです;; モチベになります、頑張ります！！ (2020年6月26日 20時) (レス) id: 15c53c1034 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわたろー(プロフ) - はわわわっ、神作の予感しかしない……。ぐっ、作者様好きです…。更新待っておりますっ！！頑張って下さいっ！！！ (2020年6月26日 18時) (レス) id: 8347c78c1d (このIDを非表示/違反報告)
青(プロフ) - さとう。さん» 言ったからね、スクショしました！ (2020年6月26日 18時) (レス) id: ba86ab62db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さとう。 | 作成日時：2020年6月26日 7時
