気になるあの子 ページ15
(本編「友人」の志麻さん目線です)
坂田なぁ、明後日暇?
始まりはそんな坂田の一言だった。
「何が悲しくて男3人で水族館に行くんだよ…」
「付き合ってくれてありがとな、うらたん！まーしぃー！」
「まあどうせ夜に会う約束あったし、ええよ」
「まーしぃーイケメンやな」
真顔でこっちを見てくる坂田に「気持ち悪い」と真顔で返せば、「やっぱ今のナシ！」と叫ばれた。煩い。
「俺が誘ったし、チケット買ってくるわ。…あ、でもちゃんと後でお金もらうからな！」
「はいはい。俺はちょっとトイレ行ってくるわ」
「じゃあ俺はこの辺うろついておくわ」
チケット売り場に向かう坂田、トイレに向かううらさん、適当にぶらつく俺。自由な俺ららしい行動だ。辺りは休日だからかカップルが多い。クソ、リア充爆発しろ。
(そういえばセンラも今日は初デートだって騒いでたな)
未だにうらさんや坂田には言い出すタイミングを逃しており、彼女が出来たことを報告はしていない。個人の恋人の有無なんて本来は教え合う必要ないのだが、俺たちを取り巻く環境を考えるとそうも言っていられない。
(なんだかなぁ…)
思うところが何も無いわけではないが、それはそれだ。ふと、不安げに一人佇む女性が視界に入った。横顔しか見えなかったが、俺の足は自然と"彼女"に足を向けていた。
「あれ、君…？」
『…え？』
俺の声に反応して顔を上げた彼女は、以前センラが俺に見せてくれた"彼女"の写真そのままだった。
「やっぱり…」
『あの…？』
僅かな警戒が宿りながらもしっかりと自分を見返してくる彼女。考えてみれば、俺は彼女を知っているが、彼女は俺を知らないはずだ。まずは警戒を解いてもらおうと口を開く。
「えーっと…もしかして、深山Aちゃん？」
『…どちら様でしょうか』
「俺はセ…折原千羅の友人なんやけど」
『折原さんの…？』
「おん。あれ、そういえばアイツどこ行ったん？今日は初デートだって散々騒いでたのに、腹でも下したのか？」
センラのフルネームを出した途端、警戒心が無くなったのを肌で感じる。アイツへの信頼度が高いな。それなのに彼女を放置するなんてどういうつもりだ。周囲を見回すと、坂田に何事か伝えた後、必死にこっちに向かってくるセンラが見えた。
「Aちゃん！」
「あ、いた。良かったね。じゃ、俺はこれで」
『は、はい！あのっありがとうございました！』
突然声を掛けた俺にもお礼を言える彼女は良い子そうで安心しつつ、俺はセンラと入れ替わるように坂田達に合流するのだった。
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紫苑(プロフ) - Mouse Minnieさん» Mouse Minnieさん、リクエストありがとうございます！お返事が遅くなってしまい、大変申し訳ございません… 体調不良の逆バージョンですね。承知いたしました！お時間がかかってしまうかもしれませんが、必ず書かせて頂きます。 応援ありがとうございます！ (2020年4月9日 23時) (
レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
Mouse Minnie(プロフ) - リクエスト失礼します。体調不良の逆バージョン(センラさんを夢主ちゃんが看病する)が見たいです！よろしければ、お願いします！これからも応援しています！ (2020年3月11日 18時) (レス) id: e2d70aaa9e (このIDを非表示/違反報告)
子狐 - まだリクエストってよろしいですか？もし書いて頂けるのならば、主ちゃんが体調を崩したり、入院したりして、センラさんが看病とかをするのが見てみたいです。 これからも頑張ってください！ (2020年2月10日 22時) (レス) id: c560589b6b (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - しろもんさん、コメントとリクエストありがとうございます！ お返事がすっかり遅くなってしまい、申し訳ございません…！ リクエスト、承りました。少々お時間を頂いてしまいますが、必ず書き上げますので、楽しみにして頂ければ幸いです！ (2020年1月27日 20時) (レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
しろもん* - リクです！本編で、志麻さんが、夢主を助けている（？）場面（2の1,2話あたりです）の志麻さんの気持ち的なお話を作って欲しいです。（語彙力なくてすみません。） (2019年12月24日 23時) (レス) id: 36bbb34c6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑
| 作成日時：2019年11月26日 16時
