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stage.20-2 ページ29

長い付き合いのお陰で親友が何について謝っているのか、直ぐに私は理解できた。だから私は優雅に笑い返す。

『謝らないで、私は今幸せだよ』
「A………」

目を見開いて驚く親友は、その瞳にみるみる涙を溜めていく。そんな姿を見て、私は慌ててティッシュを差し出す。

『もう泣かないでよ!化粧が剥げるじゃん!』
「Aが泣かせるからぁ…」
『私のせいかよ!?』

ティッシュで鼻をかみながら、親友は「化粧がなければ抱きついてるのに…」とぶつくさ文句を言っていて、何だか笑いが込み上げてくる。

『…ほんと、ありがと』

様々な感情を一言に凝縮する。だがきっと彼女にもこの一言で伝わったはずだ。

例えもう一度8年前に戻れたとして、私は同じ選択をするだろう。あの日、彼女が連れ出してくれた世界の先で、私はかけがえのないものを沢山手に入れた。

「オーナー、そろそろお時間です」
『分かりました。…行きましょう』
「畏まりました」

金城さんに声を掛けられたので、仕上げの真っ赤なリップを塗れば、「オーナー」は完成する。自然と背筋が伸び、自分が塗り替えられていくような感覚になる。
親友もその空気を感じ取ってくれたのか、恭しくお辞儀をした後、扉をおさえて部屋の外へと誘導してくれた。

「流石オーナー、お似合いです」
『ありがとう、金城』

扉の外で待ってくれていた金城さんと合流し、私たちは会場へと歩き始めた。



―――もうすぐ、4年に一度の狂乱の宴が始まる。




*****
評価70人超え…!ありがとうございます…!喜びの舞を踊りながら執筆してます(?)

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紫苑(プロフ) - リリさん» ちゃんと変換できたみたいで良かったです! ご不便をおかけして、失礼しましたm(__)m 頑張ります!ありがとうございます! (2019年10月14日 0時) (レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - ちゃんと、名前が出来ていました!名前で呼ばれるのが嬉しいです( ̄∇ ̄*)ゞ次も頑張ってください! (2019年10月13日 18時) (レス) id: 3c3ec4405a (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - リリさん» リリさん、ご指摘ありがとうございます…!こちらの設定ミスです…修正いたしましたので、名前が変換されるはずです! 応援ありがとうございます!頑張ります!!! (2019年10月11日 21時) (レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - 最高です!登場人物の、名前を変える設定で名前を入れても、変えれないのですが……どういうことでしょうか……これからも、頑張ってください! (2019年10月11日 15時) (レス) id: 3c3ec4405a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫苑 | 作成日時:2019年10月7日 13時

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