stage.2-1 ページ3
(side.Urata)
2年前のあの日。俺と坂田は"女神"に出会ったんだ。
幼なじみの坂田と地元を離れて、この街にやって来た俺たちは非常に困っていた。
「ごめん、うらたん…」
『謝るなよ、坂田のせいじゃないし』
「でも…」
坂田は手に握っていた紙をくしゃりと潰す。坂田の親父さんが遺してくれていた「カジノ SHUFFLE」の紹介状。
この紹介状を持っていれば、カジノで働かせてもらえる…はずだった。
「お前らみたいなガキに仕事なんてない！さっさと帰れ！」
門番みたいな人に怒鳴られ、驚いた俺たちは何も言い返せずにその場を離れてしまったのだ。
『とりあえずもう一回行ってみよう。俺たちは何も間違っちゃいない』
「…うん」
田舎でのんびり育った俺たちは、あまり怒鳴られた事が無かった。だからさっきは怖かったし、何なら今も…怖い。だけど、どうしてもここで働いて、お金を稼がないといけない理由が俺たちにはあった。
(諦めてたまるか…！)
震える足を奮い立たせ、俺は坂田と共にもう一度「カジノ SHUFFLE」へと向かうのだった。
「あの…！」
「ん？何ださっきのガキか？しつこいな！お前らに仕事は無いんだよ！」
「この紹介状を見て下さい！」
「はぁ？紹介状？そんなもんどうせ偽物だろ、お前らみたいなガキに紹介状を渡すわけがない。…それとも誰かから盗ってきたのか？」
『ち、違います！』
ガタイの良い門番に睨まれて、すくみ上がりそうになるけど、ここで負けるわけにはいかない。
『これはこいつの親父がくれたものなんです！』
「あのなぁ、その紹介状は例え親子だったとしても他人に譲っちゃいけないもんなんだよ。お前の親父さんにもそう伝えておけ。息子を働かせたいなら、本人が出向いて事情を説明しろ、ってな。そうじゃなきゃその紹介状は無効だ」
「そんな…でももう親父は………」
坂田の目にみるみる涙が溜まっていく。俺もフォローしたくても上手い言葉が見つからなくて、目の前が真っ暗になっていく感覚に襲われる。
「…お待ちなさい」
そんな時。鈴の音のような、でも凛とした女性の声が耳に届いた。思わず振り返ると、艶やかな黒髪の女性が立っていた。
「門田、その紹介状を見せて」
「何だよ、ラヴィ」
「いいから」
「…ほらガキ、あいつに渡せ」
坂田が恐る恐る皺のついた紹介状をラヴィと呼ばれていた女性に渡す。彼女はさっと目を通すと、俺たちに目を合わせてきた。
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紫苑(プロフ) - リリさん» ちゃんと変換できたみたいで良かったです！ ご不便をおかけして、失礼しましたm(__)m 頑張ります！ありがとうございます！ (2019年10月14日 0時) (
レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - ちゃんと、名前が出来ていました！名前で呼ばれるのが嬉しいです(￣∇￣*)ゞ次も頑張ってください！ (2019年10月13日 18時) (レス) id: 3c3ec4405a (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - リリさん» リリさん、ご指摘ありがとうございます…！こちらの設定ミスです…修正いたしましたので、名前が変換されるはずです！ 応援ありがとうございます！頑張ります！！！ (2019年10月11日 21時) (レス) id: 25868fbf10 (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - 最高です！登場人物の、名前を変える設定で名前を入れても、変えれないのですが……どういうことでしょうか……これからも、頑張ってください！ (2019年10月11日 15時) (レス) id: 3c3ec4405a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑
| 作成日時：2019年10月7日 13時
