瞬間的感情論【歌い手】

第十八幕 sideそらる ページ20

今日はゆっくりしようと決めていた。
特に予定もないし、何をするつもりも無かった。

………携帯の着信音が鳴るまでは。

無視しようかとも考えたが、そこは社会人としての良識が勝った。

仕方なく携帯を取り、発信源を確認する。

……………。

正直、携帯を床に叩きつけようと思った。
そしてそのままふて寝してしまおうと思った。

しかしココで放置すれば、確実に面倒な事態になることを俺は知っている。

結果として、俺は半ば嫌々電話の応答を選択した。

そ「………一体何の用だよ、スズム。」

『何か機嫌悪いねそらるさん！』

誰かさんのおかげでな。

『そこでスズムくんから素敵なお誘い☆』

そ「断る」

『そらるさん！まふ君と、ぽるって歌い手とコラボしてよ！！』

話を聞け。

『じゃあ今からそらるさんの家行くから！』

そ「………は……？」

『ちょっと待っててね！！あ、ぽるちゃんとまふ君も行くよ！んじゃ、後でね！』

そ「おい！スズ……(ブチッ)……アイツ…！」



かくして、俺の平和で平穏な休日は奪われたのだった。

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