屑代表が四人 ページ5
焦凍side
騒がしい教室
俺は特に何をする訳でもなく席に座っていた
零兄に起こしてと頼まれて人が来る度にドアの方を確認はするがまだ担任となる先生は来ていないようだ
普段零兄と俺は全くといっていいほど関わりを持っていない
小さな頃から兄は、俺よりも優秀な個性を持っていて俺とは違い自由に生きていた
だから、何もしらない頃の俺は零兄が嫌いだった
家の中ですれ違うことも滅多になく、ご飯はいつも別々で
そんな、もう二十歳になるはずの兄が俺と共に雄英に入学することを知って父を問いつめれば俺よりもイカれた過去を知った
そこからだ
何も知らぬままに兄を嫌う気持ちはなくなった
その代わり知りたくなった
＿＿＿兄という人間は、知れば知るほどイカれた人間である事を思い知らされた
そして後に、今までは過去を知った気でいただけだったのだということに俺は気付くのだ
「轟兄、席の位置戻せ」
轟という言葉に反応し思考が切れる
呼ばれたのはどうやら兄のようだ
「はぁ？無理。
そもそもなんで僕だけとび出てんの。いじめですかー？」
いつものようにへらっとした笑みを浮かべ扉に立つ先生の方を見ている
その目はどこかいつもと違う
新しい、零兄
瞬間、弧を描いた唇
振り向けば髪をさか立たせ赤くなった目で兄を睨めつける先生
「戻せ、轟兄」
ぐっ、と圧がかかったような錯覚を覚える
誰もが動けない中、兄を盗みみればそんなことものともしないような悠々とした態度で先生を見つめていた
口には微小を称えているのに何処か笑っていない、探るような、目
背筋に悪寒が走る
知らない、兄だ
一瞬の後、目を見開いた先生はため息をついて個性を解いた
目を赤く染めていたが、、、なんの個性なんだ？
「へぇ。その程度か、、。」
此方にのみ聞こえるような小さな声で呟いた兄はまたふわふわした笑顔に戻って先生を見つめている
「、、これ着てグラウンドに出ろ」
体育着？を手に言った先生はどこか零兄を訝しむような目で見ていた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 51人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美園(プロフ) - とても面白いです。海楼石果たしてどこから…続きたのしみでわくわくです (12月27日 8時) (
レス) id: 02362bd30a (このIDを非表示/違反報告)
ナギサ(プロフ) - あんまりワンピースとヒロアカのクロスオーバー小説って無いのでとてもありがたいです!!!しかもめちゃおもろい…これからの話が楽しみになってきます!!!更新楽しみにしています!!!✨ (9月30日 16時) (レス) id: f18589988d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：らいすあんどらいす | 作成日時：2023年1月18日 18時
