7話 ICU''集中治療室'' ページ7
とある大きな総合病院
ばあちゃんの見舞いにこいつを連れてきても良かったのかと考えもした。
けど一応一緒に生活してるやつだし、雫に変な気を使わせるかもしれないが後悔はしない。
梓「いやだったか?」
雫「ううん!梓、おばあちゃん好きなんだね!」
そうか、いま俺の考えること分かるんだったな
ICUと刻まれたドアをギィと開ける
窓越しのばあちゃんを最後に見たのは引越し前か。
梓「ばあちゃん五年前に倒れてさ、寝たきりなんだ。」
五年前にばあちゃんが倒れて後を追うように二年前じいちゃんが死んだ
じいちゃんの最後はこのドアの前だった
今でもたくさんの果物や花束がばあちゃんの病室の前に置かれてる
この二人がどれだけ信用されてたかよく分かる
雫「………梓、寂しい?」
寂しい…?
今更だよ
両親が死んで、二人に引き取られてその時に寂しさなんて飛んだよ
寂しいとか忘れるくらいバカうるさい2人なんだよ
その思い出があるだけで俺は平気。
寝てるばあちゃんには多くの管が付いていて痛々しい
梓「寂しくはねぇが……早く起きてほしいな…」
雫「そっか…。」
……………
ごめんね。
でもあなたといたいから
もう少し
もう少し
『このままで…。』
すべて思い出したよ
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作者名:狸仔 | 作成日時:2016年10月24日 22時