じゅうさん ページ13
「いやぁ、…久しぶりだね」
「そうですね…、歌詞太郎さん体調大丈夫…ですよね」
ま、基本体調崩さないからね〜、と明るいトーンで返されるのを聞いて、ですよねと私も笑った
「雨美は？大学どう？」
「順調ですかね…、去年も一応取りたい分だけ単位はさっさと取れたので、今年も今のペースなら年末までには目標通り…って」
「流石だね…」
「歌詞太郎さんに言われたくないかな…」
プシュっと、自動販売機で買った炭酸飲料のキャップを開けると、喉に流し込んだ
「…で、なんで私のこと呼んだんですか？」
柵に寄りかかってそう問えば、小道を挟んで向かいの歌詞太郎さんも仕切りに体重を預けた
「んー…顔だけでもみたいなって」
「…ほんとに、それだけですか？」
目を見て言えば、予想に反して微笑まれて
「やっと顔みてくれた」なんて
「え…」
「今日会ってから1度も目を見てくれないから…、ちょっと心配してただけ」
「…」
「りぶさんからは連絡取ってるって聞いてるけど…、他に連絡取ってる人っているの？」
「いませんよ、りぶさんと歌詞太郎さんだけです」
伏せ目がちにそう答えれば、そっかと返答の声が沈んだ
「…昨日はすみませんでした」
「え？…僕、何も謝れるようなこと「動画と放送、あと家のこと…」…それは仕方ないことだよ」
"でも、巻き込んだのは私ですし"
"僕はそれを承知の上で歌ってって言ったの"
お互いに譲りそうもなくて、2人して吹き出した
「何も変わらないね、雨美は…」
「歌詞太郎さんこそ、譲らない時は本当に譲りませんね…」
一通り笑って、落ち着いたところで、話は自然と再開する
「家帰って、なんかされたりしませんでした…？」
「大丈夫大丈夫」
「ぁ、…そう言えば"翠"って…」
「…まだいるよ、普通に生活してる」
それを聞いた私は、目に見える程悲しい顔でもしただろう
「そっか…」
…でも、じゃあ、
さっきの大丈夫は多分、嘘になるだろう
あの子がいて大丈夫だったことなんて、1度も…
「…顔に出てるよ」
「えっ…」
わかりやすいんだから、と呆れ笑いを浮かべる歌詞太郎さんはお茶を一口飲んでから、大丈夫って言った
「何度も言うけど、僕は大丈夫だから」
「…大丈夫は大丈夫じゃない時に限ってでやすい言葉だって、…よく知ってるじゃないですか」
「…じゃあ、心配しないで」
僕は上手くやっていくから。
そう微笑まれて、いいえの言葉がでなかった
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東城つばさ(プロフ) - こち@東風さん» コメントありがとうございます。無理せず私のペースで更新させていただきますね…！ (2018年8月21日 10時) (
レス) id: 62d313ea51 (このIDを非表示/違反報告)
こち@東風 - 更新楽しみにしてます！無理のないように頑張ってください！ (2018年8月21日 9時) (レス) id: 0d8135d24d (このIDを非表示/違反報告)
冷夏(プロフ) - 遥さん» コメントありがとうございます…！嬉しいお言葉ありがとうございます…！頑張ります！ (2018年4月3日 18時) (レス) id: 62d313ea51 (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - コメント失礼します｡とても面白くて今後の展開がすごく楽しみです！笑 更新頑張ってください！ (2018年4月3日 14時) (レス) id: 71c272612d (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - わわ、勇気がない自分が悔やまれます…どんと来いですか！い、行かせていただきます！←ほんとですか！？ わ、ボードとか初めてなので分からないんですけどちょっと合ってるか行ってきてみます！ (2018年3月30日 22時) (レス) id: b76315661a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冷夏 | 作成日時：2018年3月28日 17時
