【アンナチュラル】中堂さんの相棒【男主】

予定外の証人turn10 ページ33

廊下を歩いていると、中堂が歩いていた。

『坂本と会ったのか』
中堂「…あぁ、訳が分からなかった。和解を拒否するなら、精神的苦痛に対する慰謝料と謝罪を請求するらしい」
『…お前、パワハラで訴えられてるの分かってないだろ』

馬鹿にしたように笑うと、ぐしゃっと頭を撫でられる。俺を彼女か弟かと間違えてないか。これでも20代後半なんだが。

『人の感じ方まで責任持ってたら生きていけねぇな』
中堂「当たり前だ。108回と言われた」
『…え、は？』

渡された紙には「クソ」から始まる言葉がずらりと並んでいた。3枚が中堂の、2枚が俺の発言と書かれている。

流石に引くわ…。何コレ、気持ち悪…。

『一々カウントしてたのか…ストーカーかよ…』
中堂「信じ難い…。仕事中に誰が何を言おうと自由だ」

そのままの流れで2人して自販機の前に立ち、ポケットを探る。小銭が数枚。それを取り出し小銭口に入れ、ボタンを押そうとした時、中堂の指がスポドリを押した。

『え、ちょっ、おい』
中堂「なんだ」
『なんだじゃねぇよ。俺の150円…』
中堂「ゴチになる」
『そうじゃねぇよ』

早いスピードで廊下を歩く中堂を追いかける。俺もアイツに奢らせる、絶対。

三澄達の前を通り過ぎた時に聞こえた「あの二人本当に仲良いよね」という言葉は聞かなかったことにしよう。

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