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貴方side
私はされるがままであった まる
いや、ね？この人凄い甘えん坊なのかただの女たらしなのかは分からないけど…
女性の扱いに慣れてらっしゃる！！
「ねぇ…Aちゃんは戦争が起こったら戦いに行ってまうの？」
耳元で喋るから声が近い…！
『ん…そうだね、私も先陣切って行っちゃうね…』
まぁ戦争はしないんだけど…
「…ッ！嫌や…そのまま怪我したらどうするん…？死んでもうたらどうするん…？この国には王が居なくなってまうんやで…？」
『そうね…まぁ私が仮に死んだ時には長たちがこの国を治めてくれる。みんな頼れるから大丈夫だ…って苦しい…！』
かなり腕の力が強くなる
かと思えば緩む。でもその瞬間私の身体の向きを反対にされる
「そのとき…僕は…僕を置いていくん…？」
目線を合わせられる
私が死ぬ訳では無いのになんでこんなに涙目になっているんだ…？
『急にどうしたの？未来でもみた？』
「僕は時戻しで戻ってきたんや…天界の人たちがこの国を攻めてきて…それでAちゃんを真っ先に殺したんや…それでその後は怒り狂った国民たちが暴れて天界の人もこの国の人もみんないなくなってもうた…」
時空間魔法か…できるのは妖精族と精霊族くらいか…？やはり魔王ともあろう人はそれすら出来てしまう魔力を持つんだな…
「僕は…その時何故か魔界におって…Aちゃんに会いに来たらそこには何も無くて誰もおらんかった…せやから…会ってすぐ襲おうとしたし…でも一応初めましてやからそれらしい台詞言って…」
だから名前も知ってるのか…！
「まだ生きとるんや…そう思ったら触れずには居られんかった…しかも暴走してもうた…ほんまかっこ悪いわ…」
私の心臓の位置に手を当て、私の手を取って彼の心臓に当てる
…？心拍数が多くて早い…？
『魔族はみんな…心拍数が多いの？』
「いや…それはな…僕がAちゃんを愛してるからやで？」
"愛してる"かぁ…そんなこと初めて言われた
ドクンと大きく心臓が波打った
何故か彼が何かをするだけで心臓が跳ねる
私はついにおかしくなっちゃったのかな…
「ええか？」
何かは分からなかったけどこくんとだけ頷く
頬に手を添えられて
彼が目を閉じたので私も閉じる
.
.
.
.
私の唇に柔らかいものが当たった
目を開ければ目の前には彼のドアップ
ｶﾞｼｬﾝと何かが落ちた音がドアの外から聞こえた
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作者名：くいな | 作成日時：2019年11月28日 20時
