3年 冬 30 ページ26
そっと、手を離した瞬間、
小芭内の腕が伸び、
私の手首をぎゅっと掴んだ。
『っ…!?』
小芭内「だれ…?」
困ったように眉を顰め、
熱に浮かされた瞳はうるうるとしている。
ゆっくりと体を起こした小芭内は、
膝立ちをしていた私よりも少し大きい。
大きな腕が私の体をゆっくりと引き寄せた。
首をこてりと傾げる仕草は可愛いのに、
熱に浮かされたその表情は
クラクラするほどの色香を放っている。
そして、何よりも距離が近い。
少しでも動いたら触れてしまいそうな
その距離に思わず息を飲んだ。
青と黄色の美しい瞳がじっと私を覗き込む。
小芭内「A…?」
私が頷くと、小芭内は酷く嬉しそうに笑った。
見たことがないくらい、
嬉しそうに、幸せそうに。
小芭内「…A、A…」
くすくすと笑い、そう名前を繰り返しながら、
小芭内は私を強く抱きしめた。
…ヤバいぞ、これは。マジでヤバいの。
何がヤバいって、心拍数がヤバいというか、
理性が崩壊しそうと言うか、
正直に言えばぶっ倒れそう。ときめきすぎて。
死因:
世の人はこれを尊死というんだね。
以前の、死因:イケメンとの会話
よりはまだマシだけど、
あまりにも悲しすぎる死因だから
できれば避けたい。
…ってこんなこと考えられる私は
意外に冷静なのか??
それともこれは現実逃避なのか??(混乱)
とにかく離れなければならない。
私が尊死する前に。
334人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白揚羽(プロフ) - Таняさん» 最近ほんと多くてすみません…(土下座)忙しくて確認が曖昧になってしまっているようです…。誤字報告、本当に助かっています…ありがとうございます…!急遽修正させていただきますね。 (2020年11月23日 10時) (レス) id: 400d2ea662 (このIDを非表示/違反報告)
Таня(プロフ) - あの、連続でなんか申し訳ないんですけど、3年 冬 51“逆に穴が開いているから5円や10円は…”のところは“5円や50円”ではないでしょうか?追伸: いつもわくわくドキドキしながら読ませてもらってます^ - ^ (2020年11月23日 10時) (レス) id: 87ee4c407e (このIDを非表示/違反報告)
白揚羽(プロフ) - Таняさん» Таняさん、ご指摘ありがとうございます…!打ち間違いですね、最近多くて申し訳ありません…。急遽修正させていただきます。ご指摘ありがとうございます! (2020年11月22日 14時) (レス) id: 400d2ea662 (このIDを非表示/違反報告)
Таня(プロフ) - 3年 冬 50 伊黒「嫌だったら振りほどいて貰って良い。…駄目か?」の後“こてり手首を傾げて”のところは、“こてりと首を傾げて”の間違えではないですか? (2020年11月22日 13時) (レス) id: 87ee4c407e (このIDを非表示/違反報告)
白揚羽(プロフ) - 古高 カスイさん» 古高カスイさん、ご指摘ありがとうございます…!打ち間違いですね…大変申し訳ありません。急遽修正させていただきます。ありがとうございました…!! (2020年11月17日 7時) (レス) id: 400d2ea662 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:白揚羽 | 作成日時:2020年11月8日 14時