第三話 ページ4
NRCは、魔法を使える者に正しき道を示す由緒正しき学び舎である。
本来こんな生死に関わる危険がすぐそばにあるようなところにして良い場ではない。
そりゃあ、多少なら私も目を瞑りましょう。
多少の危険なら逆に経験させるべきだ。
多少ならね。
可愛い子には旅をさせろと言いますし。
しかしこれは違う。
これは本来学び舎に求められる"旅"ではない。
生徒達が安全且つ安心して勉学に励めるよう、早急な対処が必要だと、学園長は珍しく焦っていた。
その時ふと思い出したのは「鬼滅奇譚」と言う本だ。
今から約100年前のツイステッドワンダーランドではない、
別の世界____異世界の話だ。
鬼に家族を惨殺され、妹は鬼にされてしまった主人公の少年が鬼の始祖を討つまでの物語。
ジャンルとしては神話のようなもので、実際にある世界だと本には綴られていた。
学園長は、すぐ「鬼滅奇譚」を探した。
学園の図書館にある本を全て把握している学園長が本を見つけ出すのに、そう時間はかからなかった。
上下左右に空闊な本棚を潜り抜け探し出した「鬼滅奇譚」には、登場人物の一人である「鬼」について、こう記述されている。
『鬼_____オニ_____
鬼殺隊の主敵である、人食い鬼。
基本的に日光以外では死なない不老不死性と、超人的な身体能力や怪力を持ち、中には妖術のような特異な能力を使える者もいる。
極めて残忍で自己中心的な性格の者が多く、その超常的な力や不死性もあって、人間の事はただの食糧や下等生物として見下している者が殆どである。 』
やっぱり、と学園長は声を漏らした。
多くの生徒が証言する謎の生物と、この「鬼滅奇譚」の主要登場人物である鬼。
特徴が殆ど一致している。
まさか、と思うが他に心当たりもない。
このまま情報集めだけをすることもできず、学園長は藁にもすがる思いで「鬼滅奇譚」の世界へ行くことにした。
…そんなこと出来るのかって？
勿論出来るわけがないに決まっている。
あくまでツイステットワンダーランドの世界の中の概念である魔法と言う技術で、鬼滅奇譚への活路を繋げることができるのか？
そもそも、鬼滅奇譚は存在するのか？
しかしだ、結論から言えば
____学園長は成し遂げて見せた。
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白帽子(プロフ) - シャリファさん» 本当ですか…！嬉しいです。では更新していく方向で考えていきます。また、長らく更新お待たせしてしまい申し訳ないです… (3月12日 6時) (
レス) id: f1b6561477 (このIDを非表示/違反報告)
シャリファ(プロフ) - めちゃ需要あります！この小説面白くていつも楽しみにしてます (3月12日 3時) (レス) @page12 id: d94d66ff3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白帽子 | 作成日時：2021年5月26日 13時
