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10.* ページ13

いつもは短く感じる一週間が、今回ばかりはとても長く感じた。それなりに、梓と話すのが楽しみだった。それに、あの二人に会ったとき、なぜか二人から目を離せなくて。…まぁ、顔がいいっていうのもあるだろうけど。

今日は待ちに待った店の店休日。
昼過ぎから梓の家に行く予定。
楽しみ、だなぁ。

--------

A「行ってきます」

母「気をつけて行くのよ」

A「はぁい」

お母さんからの言葉に適当に相槌を打って、家を出た。
うちの店は店休日だけど、普通に他のお店は開いているから、人の多さはそこまで変わらない。
しばらくすると、この間までほぼ毎日通った梓の家が見えた。

織物店の前で、どうやら梓は待っていてくれたらしい。

はや歩きで来る私に気づいたのか、手を振ってくれる。

梓「あ、A」

A「梓〜」

梓「ったく、あんたってば、私は逃げないよw?」

A「だって、楽しみだったもん」

梓「このくだり前もやったね」

A「だね、下手したらこれから毎回するかもね」

梓「…ふう、暑いし早く入ろ、うちの部屋風通しいいでしょ?」

A「あ、そうだね!なら、お邪魔しまーす
!」

梓母「あら、Aちゃん、いらっしゃい、ゆっくりしていって」

A「ありがとうございます、!」

梓「A、こっち。弟は虫取り行ったからうるさい奴はいないから」

A「梓……あ、ここの絵の配置、変わってない」

梓「あんたがそれがいいって言ったから変えてないんだよ?」

A「え、うそ!なんで!!」

梓「わかんないけど、まぁ、昔はほぼ毎日通ってたじゃん」

A「そうだね…懐かしいね」

梓「そうだね、あ、私の部屋いて、本持ってくるから」

A「あっ……うん」

梓「なに、あんたって焦らされるのすきだっけ。ならまだ本は((A「いや、大丈夫です。」」

……相変わらず殺風景な部屋だなぁ…広いのにもったいない。

畳まれた敷き布団と、桐だんす、壁にかけられた着物や浴衣くらいだ。

梓「よいしょっ、おまたせ」

親友が持って来てくれた例の本は見るからに古くて、すごく分厚い。
背表紙や表紙には本当はこの本の題名が書いてあったんだろうけど、ボロボロで読めない。

梓「一回、外側がこんなだったら中の方もだいぶ傷んでたりするんじゃないかと思って見てみたけど、中はちゃんと読めるのよね、抜けてる頁もないし」



*一度切ります

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設定タグ:歌い手 , 浦島坂田船   
作品ジャンル:恋愛
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かちゃ - 星宙?.*˚さん» コメントありがとうございます!そんな風に言ってくださる方がいて、とても励みになります、!更新頑張ります! (2019年8月5日 16時) (レス) id: 8aa748dcac (このIDを非表示/違反報告)
星宙?.*˚(プロフ) - コメント失礼します!ふと見つけて読みに来ました!とても好きなパロディです…!これからどのように進んでいくのかとても気になります!更新頑張ってください! (2019年8月4日 0時) (レス) id: 8b78b4d8ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かちゃ | 作成日時:2019年7月16日 21時

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