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遊廓、それは所謂男娼や女郎と一夜の快楽を共にするための夜店だ。
其れの最も敷居の高いと言われた店、夢現の街に狂い咲く雄々しくも美麗な華が四つ。
華達は女郎でいう格子女郎などと呼ばれる位、つまり男娼の最高峰に届きうる場所へと身を置いている者だった。
名を
そんな華達へと手を伸ばす者が此処にもひとり…
この街の中心に位置する場所に堂々と身構える豪華絢爛な''
正面には片膝を付き、少女へと恭しく頭を下げている従者と思わしき男が。
「
「そう。夜店廻りを重点的に行いたい店の人気男娼だから、前入りして雰囲気を見たい。次期花魁の位に最も近い者達、重視するべきだと私としては思ってる。異論があれば聞くけど、どう?」
庭先ではらりと落ちる紅葉に少女は目を向けたまま従者へと尋ねた。
外界の季節は春というのにも関わらず紅く染まりきった見事な樹木。どこか神聖な氣を漂わせていることは確かだ。
「いえ、特には…全て仰る通りに」
そう深々お辞儀をしては部屋を立ち去る従者。
ひとりになった空間へ、消え入る程の声音で社様と呼ばれた彼女は囁く。
「…どうか、私の事なんて忘れていて」
そう音を発した彼女の表情は、悲哀で満ち満ちていた。
【第1章 待人来たる帳刻】(うらたside)→←# 1 (坂田side)
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蝶花 - 更新楽しみにしてます! (2020年12月19日 22時) (レス) id: 38881abff7 (このIDを非表示/違反報告)
まるさんフィーバー(プロフ) - 続きが楽しみです!!応援してます!頑張って下さい!! (2020年3月15日 23時) (レス) id: 2dfee1726e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茅蜩 | 作成日時:2020年3月15日 18時