検索窓
今日:2 hit、昨日:15 hit、合計:30,766 hit

18話 ページ20

一年生___




坂「星名さん?」



私と坂田くんが初めて喋ったのは、体育の時だった。


新学期になってまず最初にある新体力テストの1000mのタイムを計測した時のことだった。



私は長距離が大の苦手で、走り終わった後もずっと座り込んでいた。




そしたら、ひとりの男の子の声がしたんだ。




顔を上げると、クラスで一番の人気者の坂田くんの姿。





正直走った後は誰とも話したくなかった。


だから無視してどこかへ行こうとしたのだけど・・・




坂「星名さん、顔真っ赤やで?大丈夫??」

A「そ、そりゃ1000m走ったあとだから・・・っ」

坂「ははっ、そか!」



この時初めて坂田くんの笑顔をまともに見た。



坂「お疲れさんっ!」




その言葉が、この時だけ、特別に聞こえた。




これが「坂田」くんなんだと___。




___________________________



あの出来事がなかったら今頃どうなってたかな。




A「私は、あまり自分から話しかけないから・・・」

坂「じゃあ!!!」



坂田くんがいきなり大きな声を出した。

私はそれに肩をびくつかせる。



A「坂田くん・・・?」

坂「俺が星名の分まで話しかけたらプラマイゼロになるやん!?」

A「え???」

坂「それに、もっと前からって言うてたけど、そんなのこれからたくさん話せば関係ないやん!
 
  物事はプラスに考えるもんやで!」





坂田くんの言葉ひとつひとつが私の心に響く。


一体どこにこんなにポジティブな人がいるんだか。



A「ポジティブバカだね」

坂「ひど!wwwそれ俺の長所やねんけど!?wwww」

A「嘘嘘!私、坂田くんと話してるとなんだか安心する」

坂「えっ///」



坂田くんの顔がみるみると赤くなっていく。



A「え?・・・あ!い、いやそうじゃなくて!変な意味じゃないから!!!///」

坂「あ、そ、そうやんなwさすがにびびったわ・・・///」



あぁ、でも・・・///



「安心する」という言葉に嘘はない。

19話→←17話


ラッキーアイテム

センラ


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (37 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
88人がお気に入り
設定タグ:歌い手 , 浦島坂田船 , 小説   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

TAT(プロフ) - 面白いです!!続きが楽しみ^^ (2016年6月12日 19時) (レス) id: 9358c251dd (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:宮野緋色 | 作成日時:2016年6月12日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。