9話 ページ11
別にまずいことをしてるわけじゃないのに、体が麻痺したみたいになった。
でも、何故か悪いことをしているのを見破られた気がして怖かった。
A「見てたというか…」
セ「俺らん中に気になるヤツおるとか?」
A「それはない」
セ「え、即答!?」
私そこまで単純じゃないし。
でも、なんで彼らのこと目で追っちゃうんだろう…。
A「自分でもわからないの」
セ「え?」
A「少しだけ興味がある……」
セ「何に?」
A「4人に」
そう言うとセンラくんが目を見開いた。
センラくんのこういう顔は見たことがない。
だから少し驚いた。
A「そ、そういえばさ」
センラくんから視線をそらして話題を変える。
気になってたことがあるから。
A「4人は、なんの部活をしてるの?」
部室から歌が聴こえたけど、音楽系なのかな?
あの時聴いた4人の歌声が頭の中をぐるぐるし始める。
セ「興味あるのにそこは知らんのねw」
A「ごめんなさい〜」
私が頬をふくらませていうと、センラくんは私の頭にぽんと手を載せた。
A「え…//」
セ「俺らはみんなに愛と感動をお届けする合唱部なんやで^^*」
………………。
A「イタい」
セ「ご、ごもっとも…w」
いやでも、そっか。合唱部か…。
A「いいね」
セ「え?」
自然と口角が上がっていた。
A「4人の歌聴いたら頭から離れなくなって、ずっと聴いていたいなって思ったの。
こんな感情になったのは初めて…。
歌で人の心は動かせるんだって!実感したの!!」
伝えたかったんだ。
この気持ちを本人に。
感謝の気持ちを。
A「ありがとう!これからも頑張ってね!」
「それじゃあ」と言ってセンラくんに背中を向けようとしたその時
セ「待って!!」
センラくんに腕をガシッと掴まれた。
そのままぐいっとセンラくんの方へ引き寄せられ
セ「君だ!絶対!!君だよ!!!」
そう強く言われ、さっきの坂田くんのように私はセンラくんに腕を引かれ、連れていかれた。
ラッキーアイテム
センラ
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TAT(プロフ) - 面白いです!!続きが楽しみ^^ (2016年6月12日 19時) (レス) id: 9358c251dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宮野緋色 | 作成日時:2016年6月12日 17時