交錯する世界線−�� ページ34
「にしても、彼女とは会った事が無いハズなんだけどなぁ…」
「会った事も無いのに知ってんのか。何だ？同業者か？」
「まさか！紅ちゃんが僕を認知してた事すら驚きだよ」
「あかちゃんって呼ぶの、なんか怒られそうだからやめようぜ…」
妙に馴れ馴れしい僕に呆れた視線を送る快斗くん。
「てか何で僕にこんな物を？何か聞かされてる？」
「まずどうしてオレが怪盗キッドと知ってんのか教えろ」
「人に物を頼む時の態度がなっていないようだねぇ」
「…どうして怪盗キッドの事を知ってるのか教えてくだ」
「悪いけどヒミツー」
「テメェ…」
途中でわざとらしく遮った僕に対して握り拳を震わせる彼は、怒りを鎮める為に大きく息を吐いた。
「こないだ、僕に成り代わろうとしてただろ？お返しだよ」
「お返しでも何でも、何でオレの正体を知ってんだよ…」
「まあまあ。僕は君のファンだから許してよ。…所で成り代わろうとした件は許さねぇかんなテメェ」
「本当にファンかよ！？」
にこやかだが途端に口の悪くなった僕に、彼は声を上げてツッコんだ。
「だって途中で起きられたから良いけど、もしあのまま寝ていたら君の犯行を見逃してたって事だろ？僕は見るのが目的だったのに、ただ利用されるのはともかく眠らされて見逃すとか、行き損じゃないか」
「お、おう…わりぃ…」
早口で伝えれば、彼は段々と困惑の表情を浮かべて引き気味に謝った。分かれば良いのさ、分かれば。
「…というか、何で途中で起きられたんだ？あの催眠ガスだと、あと30分は眠ってたハズだ」
「耐性でもあるんじゃないかなぁ」
「前にアンタの家に邪魔した時に薬手帳を見たが、催眠ガスと同じ成分を含む薬を処方された事は無かった。…だとしたら、元から効きづらいのか」
「まあフラフラだったけどね」
「そりゃ副作用はしばらくはな」
…薬手帳と言っても、こっちに来てからのしか無いけども。
「というか、君まで家に何か仕掛けてなかっただろうね？」
「精々合鍵作ってアンタのいない時に少し部屋を弄っただけだ」
「…変な物は見てないだろうな」
「な、何だよ急に真顔になって…個人情報くらいしか抜き取ってねーよ」
「十分やべぇわ」
まだマシだけども…
「ってか、"オレまで"って…」
「君もご存知の小さな名探偵くんもついこの前、盗聴器仕掛けてきたんだよね」
「…ご愁傷様」
まったくだよ。僕は怪しくないし、彼とも遊ぶ良いお兄さんでいるハズなのにね！…彼で遊んでるとは言ってはいけない。
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想世(プロフ) - ﾁｯｽﾁｯｽさん» コメントありがとうございます。本編と異なる可能性もありますが、次回は大体あんな感じでお送りします。 (2022年8月6日 6時) (
レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
ﾁｯｽﾁｯｽ - 次回予告✨ (2022年8月5日 17時) (レス) id: 87f77450ee (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - わさびもち！さん» コメントありがとうございます。気に入っていただいて何よりです。 (2022年8月4日 16時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
わさびもち！(プロフ) - 好きです…好きです…最高に好きです…すき… (2022年8月4日 2時) (レス) @page50 id: bc0339f7a6 (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - ???さん» コメントありがとうございます。応援していただきとても嬉しいです。 (2022年7月25日 19時) (レス) @page40 id: 242a51c45c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：想世 | 作成日時：2022年7月6日 15時
