檻にかかった獲物−�� ページ4
「久しぶりだなぁ？倉間」
「ぽよ…？」
「その腹立つおとぼけ顔やめろ」
「俺もいるよ〜ハルちゃん。髪染めた？」
「萩ちゃんだやっほーい！髪染めたよー！！」
「何で俺の時と差があるんだよ！」
店内に入ってきた二人組は遥斗さんを見つけると、遥斗さんの両脇に移動して挟み撃ちにし、逃さんとばかりに肩を組む。ひぃ、と小さい悲鳴が聞こえた気がした。
「前回逃げたよな？」
「日本国憲法は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し…」
「日本国憲法前文で逃れようとしてんじゃねぇよ」
「遥斗さん、最初は"日本国憲法"じゃなくて"日本国民"から始まるんだ」
「マジか、教えていただきありがとうございます！」
「テメェもノるなや安室ォ！」
松田の言葉にハッとした。しまった、つい…
「あー悪いね安室さん？ちょ〜っとコイツ借ります。あ、コイツのお会計いくらで？」
「コーヒー一杯分です」
「ほいほい、これでいい？」
萩原から小銭を渡されると、確かに受け取りレジにしまう。目を白黒させた遥斗さんは松田に連れられ、外へと出る。
店を出る直前、助けを求めるような視線で彼は僕を見てきたが、ニッコリと外まで見送ると"裏切ったな、ハムロさん〜！"と外から聞こえた。
失礼だな、元から君の味方ではないさ。
「ふふっ、ハムロさん…っ、あ！すみません」
「いえいえ。確かにハムサンドを作る機会も多くなってきた事ですし」
隣で聞いてた梓さんが、笑いを堪え切れずに復唱した。ハムロか…また今度そう呼ばれるかもな。その時は是非とも一回、彼の頭を鷲掴みにさせてもらおう。
「にしても倉間さんの交友関係も広いですよね。探偵さんにお巡りさんに、ボランティア関連の方々に毒者さんとしても色んな人に関わって…あ。でも最近入院とかもしたみたいですね。この前子ども達から聞きましたよ」
「そうみたいですね。どうやら、少年探偵団達がバーベキューに行って、トラブルで彼の実家に泊まる事となって…その時に毒を盛られたみたいで」
「毒！？」
「今はもう回復してますし、事件も解決したようですよ」
「それなら良かったぁ…」
――ただ、気になる事が二つ。
『安室さん、遥斗兄ちゃんの義理の父親の、青木一雄って人知ってる？…この人なんだけど』
あの不思議な少年がスマホで見せてきた、渋く年を重ねた男性。確かに見覚えはあった。気にならない筈が無い。組織で見た事ある顔なのだから。
そして、もう一つは――…
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想世(プロフ) - ﾁｯｽﾁｯｽさん» コメントありがとうございます。本編と異なる可能性もありますが、次回は大体あんな感じでお送りします。 (2022年8月6日 6時) (
レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
ﾁｯｽﾁｯｽ - 次回予告✨ (2022年8月5日 17時) (レス) id: 87f77450ee (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - わさびもち！さん» コメントありがとうございます。気に入っていただいて何よりです。 (2022年8月4日 16時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
わさびもち！(プロフ) - 好きです…好きです…最高に好きです…すき… (2022年8月4日 2時) (レス) @page50 id: bc0339f7a6 (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - ???さん» コメントありがとうございます。応援していただきとても嬉しいです。 (2022年7月25日 19時) (レス) @page40 id: 242a51c45c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：想世 | 作成日時：2022年7月6日 15時
