午後4時の喫茶ポアロ−�� ページ29
「でもクソ悔し〜…頭丸めるか…」
「どんだけ落ち込んでるの？」
テーブルに突っ伏して、先程の敗北を噛み締める。初心者相手だからと油断していたかもしれないが、敗北は敗北に変わりなく、自分には精進が必要だと思い知らされたのであった。くそー…
隣に来た真純ちゃんが僕を慰めてくれるが、この恨みは安室さんに勝つ事でしか晴らせないぜ。
「待てよ、丸めたら髪染められなくね…？それはやめるか…」
「自己完結した…」
「所で真純ちゃんは髪を染めようとは思った事は無いのかい？」
「いや、無いかな」
「そっか。所で真純ちゃんは髪を伸ばそうと思った事は無いのかい？」
「どんだけボクの髪に興味あるんだよ。…良いんだよ、これで」
「ふーん、そっか」
「うわ、聞いてきたクセに凄く興味無さそう…」
「僕が今関心を向けるのは安室さんの命令だからね…」
「ああ…」
どよーん、とまた気分が下がった。安室さんの奢りのオレンジジュースに口を付ける。すっぱい…
「…じゃあ倉間さんは、何で髪を染めてるんだ？」
「大学デビューで。染めてみたかったんだよね」
「へぇ〜！」
「あと高校までの奴らと会っても僕だとバレたくないんだよね」
「何で？」
「元引きこもり学生には何も聞かない方が良いぜ」
「うん、今のでよく分かったよ」
真純ちゃんの目が意外そうだったり、憐れむような目つきに変わった。半分冗談だが彼女に話したのは理由の一つだ。僕が東都へ来たのは高校卒業後の大学入学前。大学以前のこの世界の僕を、僕は知りもしない。だから会っても話せる訳が無い。
もう一つの理由だが、僕が倉間遥斗であるとバレずに行動したい時に役立つ。主に組織関連の方だね。
人の印象は8割が髪で決まると言われる。なら髪色を変えてしまえば、倉間遥斗という男の印象はガラッと変わる。それに普段から亜麻色として目立った方が、隠密用の地味色の時との差異で僕だとバレにくくなる。
コナンくんと出会ったのは、きっと彼は"殺人事件に巻き込まれた時"と思っているだろう。いや、コナンくんだけじゃない。少年探偵団や阿笠さん、恐らくは沖矢さん…赤井さんもそうだ。
彼らが思っているより前に、僕らは会った事があるんだぜ。彼らが気付かなかっただけで。
その時の僕は髪色を黒く染めてマスクもしていて、緩く後ろの髪も縛っていたのだから、気付くハズも無いだろうけどね。
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想世(プロフ) - 乌罗伊利亚さん» コメントありがとうございます。ギャグは詰め込められる分だけ詰め込めたつもりなので、笑わせられたなら嬉しい限りです。 (6月27日 19時) (
レス) @page48 id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
乌罗伊利亚 - とても面白かったです 結構笑いましたw (6月27日 19時) (レス) @page22 id: 21b25aa0ce (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - あのさん» コメントありがとうございます。この度は私の勘違いによりご不快な思いをおかけし、申し訳ございませんでした。近日中に訂正し、直したものを改めて投稿しようと思います。 (2023年5月2日 17時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
あの - 東都タワーや東都水族館は “東京都“ にあります。毛利探偵事務所の住所は東京都米花市米花町です。東京でゼロと言う友達が出来たという台詞もあるのに、いまだにこんな勘違いしてる人いるんですね (2023年5月2日 17時) (レス) id: 7fdd3aee01 (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - 霜さん» コメントありがとうございます。気に入っていただけた上にそのようなお言葉まで頂けるとは光栄です。 (2022年5月27日 19時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：想世 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/
作成日時：2022年4月23日 0時
