とある日のポアロ−�� ページ2
「あ！倉間さん、今日も来てくれたんですね」
「こんにちは梓ちゃん、今日も可愛いぜ」
「お客様、ナンパはおやめ下さい」
店の奥から出てきたエプロン姿の梓ちゃんにラブコールを送ると、遮るように安室さんが棒読みで注意する。ちぇっ、あいつ馬に蹴られてくんねーかな。
「梓ちゃーん！コーヒーをお願いしても」
「ブレンドコーヒーをお一つですね、かしこまりました」
「…あのバイトさん、もっかい研修受けた方が良いんじゃないスかね」
「あ、あはは…」
苦笑する梓ちゃんの代わりに注文を承った安室さんが、コーヒーを淹れにカウンターの中へ行く。いくら僕相手でも客は客だからか、手は抜かない所が憎めない。そんな事するような人間じゃないとは、出会う以前から知ってたが。
「お待たせしました、ブレンドコーヒーです」
「美味しくなるおまじないかけてもらっていいですか？」
「当店はメイドカフェではございませんので」
「よく知ってましたね！つまり安室さんの休日の趣味は、――待って待って僕が悪かったです、僕が悪かったので砂糖とミルクをドバーッて入れようとするのはおやめ下さアァーーーッ！！」
「冗談だよ」
心臓に悪いな！
手に持っていた大量の砂糖とミルクを元の場所に戻した安室さんを睨み付け、淹れ立てのブラックコーヒーに口を付ける。うんまい。
安室透に榎本梓。二人ともポアロで働く従業員であり、特に安室透という男に関しては物語の最重要人物である。本来彼は誰に対しても優しく、紳士的なキャラだ。
僕の手にかかれば、僕限定で塩対応にさせる事が可能だけどね！やり方は初対面で怒らせるだけ。
ちなみに安室さんと共通の知り合いの――Cくんと仮定しようか。Cくんに安室さんとの初邂逅で怒らせた事を話したら「よくあの人を怒らせたね…」と呆れていた。
視点を変えれば僕は褒められてるってことだね！
それにしても、メイドカフェに通う趣味は否定しないのに、あんなやり方で誤魔化そうとするだなんて…
「それでも僕は受け入れますよ…友達ですからね」
「何の話か分からないし、友達になった覚えは無いんだが…」
「貴方がメイドカフェに行く事が趣味だとしても、友達はやめませんよ！」
「違うからそんな大声で言わないでくれないかい？」
「嫌ですね、僕と貴方の仲をどうして恥じるんです？」
「友達である事に関して大声を出すなと言った訳じゃない」
「じゃあ僕達は友達ですね！」
「それは違う」
――これが最近のポアロの日常であった。
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想世(プロフ) - 乌罗伊利亚さん» コメントありがとうございます。ギャグは詰め込められる分だけ詰め込めたつもりなので、笑わせられたなら嬉しい限りです。 (6月27日 19時) (
レス) @page48 id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
乌罗伊利亚 - とても面白かったです 結構笑いましたw (6月27日 19時) (レス) @page22 id: 21b25aa0ce (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - あのさん» コメントありがとうございます。この度は私の勘違いによりご不快な思いをおかけし、申し訳ございませんでした。近日中に訂正し、直したものを改めて投稿しようと思います。 (2023年5月2日 17時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
あの - 東都タワーや東都水族館は “東京都“ にあります。毛利探偵事務所の住所は東京都米花市米花町です。東京でゼロと言う友達が出来たという台詞もあるのに、いまだにこんな勘違いしてる人いるんですね (2023年5月2日 17時) (レス) id: 7fdd3aee01 (このIDを非表示/違反報告)
想世(プロフ) - 霜さん» コメントありがとうございます。気に入っていただけた上にそのようなお言葉まで頂けるとは光栄です。 (2022年5月27日 19時) (レス) id: 7931d7abb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：想世 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/
作成日時：2022年4月23日 0時
