嘘十一つめ。 ページ12
*
「……貴女、本当にヒーロー志望なんですの？」
「それはどういう意味ですか？私には解りかねますね」
「白々しい…、貴女が
最後の種目、ボール投げを目前にポニーテールの女子にそう言われる虚。
個性を使っていないのは事実だ。そこはとやかく言うつもりはない。
50ｍ走はスキップ。握力は平凡女子の平均よりも下。立ち幅跳びは片足一歩。反復横飛びは十数回。
やる気が無いようにしか思えないラインナップ。
この子が怒るのも無理はないだろう。
ここにいる皆がヒーローを目指して、本気で協議に挑んでいる中。
気を削ぐような真似をしているのだから。
「でも、何処で個性を使うかは私自身の判断で決めますよ。実際、先生は個性を絶対に使えとは言いませんでした。違いますか？」
「そっ、それはそうですけど……」
「まぁ、私個人で確かめたい事があるだけですから、お気遣いありがとうございますね！」
正義感の強い子なのだろう。学級委員とかに向いているタイプ。
それゆえ、正論を言うと納得してくれる感じ。単純に、いい子なんだろう。
「イズくーん！頑張ってくださいね！」
「う、うん……あと、言いにくいんだけど……」
「どうしました？お腹痛いんですか？」
次は出久の投げる番らしく、虚は声をかける。
その声に出久は照れ笑いして、その後。少しだけ顔を曇らせた。
「僕、君の名前……聞いて無い、です」
「えっ、そうでした！？すいません、もう言ったと思ってました！」
「……！さっきまでガチガチに緊張していた緑谷くんが」
「笑ってる……！」
沫嘘！沫嘘虚です！と慌てた様に手を振る虚。
彼女の慌てた様子が珍しく、目を見張る出久はちょっとだけ困った様に微笑んだ。
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はむ(プロフ) - 言葉選びが好きです、 (2021年8月26日 0時) (
レス) id: 9bb4746f4d (このIDを非表示/違反報告)
白雨(プロフ) - 莉兎さん» 私の小説で楽しんでいただけて何よりです〜！！更新遅いですがコツコツ頑張っていくのでよろしくお願いします(｀・ω・´) (2018年7月22日 3時) (レス) id: 1bdc6616c8 (このIDを非表示/違反報告)
莉兎 - 凄い続き気になります、、、！めっちゃ楽しい(((o(*ﾟ∀ﾟ*)o)))、、！ (2018年7月10日 22時) (レス) id: 8e6cda3aa7 (このIDを非表示/違反報告)
白雨(プロフ) - 血華さん» わーっ！これからもドキドキできるような小説を書けるように精進します！応援、ありがとうございます〜！ (2018年4月4日 5時) (レス) id: 1bdc6616c8 (このIDを非表示/違反報告)
血華 - 凄く面白かったです！読んでいてドキドキしました！これからも応援してます！ (2018年3月31日 1時) (レス) id: d91252218e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白雨 | 作成日時：2016年8月17日 9時
