#23 失敗すれば ページ23
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「ねぇ翔く〜ん」
「なに?」
「勉強教えて〜!」
テスト前日。
さっさと帰って明日から始まるテストの勉強をしようと思ってたのに
乗り込んだ電車で聞きたくもない会話が聞こえているこの状況。
私はなんて運が悪いんだろう...。
見たくないから、見えないように背中を向けている。
その背中の方からは
甘ったるい高い女の子の声と、櫻井の声。
そういえば、あの図書室での事から櫻井とは喋ってない。
目が合ってもすぐ逸らしてる。
特別何か、理由があるわけじゃないんだけど。ただなんとなく。
「ん〜、どうしよっかなー」
返す櫻井の声を聞いていても
この会話を楽しんでいるんだなっていうのが分かる。
...本当に、今日は運が悪い。
なんで、こんな会話を聞かなきゃいけないんだろう。
「いいじゃん! 勉強のついでにデートしよ?」
「へぇ〜、デートはついでで良いんだ?」
ちょうど止まった駅が降りる駅で良かった。
これ以上会話なんて聞きたくないし、イラッとする。
...何が『ついでで良いんだ?』よ
テスト前日に。
しかも、櫻井降りてこないし。
なんだか腹が立つ。
テスト前日にそんなことやってて、
...テストで失敗すればいいのに。
.
..
...失敗、すればよかったのに
「.....腹立つ」
目の前に書いてある文字を見て、ぽつりと一言呟いた。
廊下に貼り出された成績優秀者一覧の
一番上に書いてある名前。
紛れもなく、"櫻井翔"の文字。
テスト前日にあんな余裕そうに他の子とどっか行ってたくせに学年一位だなんて
.....人間って不平等...。
「...はぁ」
「なーにため息吐いてんのチビちゃん」
腹が立つのを通り越してため息が出た。
そうしたら、後ろから少し高めのそんな声が聞こえるからまたため息を吐いてしまう。
「はぁ...」
「なんで俺の顔見てため息吐くの、失礼じゃない?(笑)」
後ろを振り返って見れば、笑うニノくんが立っていた。
...ため息も吐きたくなるよ。
だって、ニノくん見てたらなんか櫻井思い出しちゃうんだもん。
チビちゃんとか呼んでくるし...。
「あ、この前のテストの順位? 俺12位じゃん」
「...はい?」
「ほら、これ」
私の目の前にあったその貼り出された紙の
さっき見ていた位置よりも少しだけ下に指をさした。
白くて細いその指の先には"二宮和也"の文字
「にのみや...かずや?」
「かずなり、ね」
「へー」
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ラッキーカラー
あずきいろ
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あんでぃー - 菜美恵さん» ありがとうございます！翔くん何考えてるんでしょうね？ のんびり進んでいきそうな予感なので今後もよろしくお願いします(・ω・)ノ (2016年10月9日 2時) (
レス) id: 87b0bbe0e9 (このIDを非表示/違反報告)
菜美恵(プロフ) - 泣いちゃいましたね…。もう何考えてんだか。って怒りたくなっちゃいました(笑)。何て声をかけられたかったのか……難しいですね。恋って難しいなと感じました。追いかけてくれたら……なんて都合がよすぎるかな？と。次の展開が楽しみです！ (2016年10月4日 23時) (レス) id: ef62e078b2 (このIDを非表示/違反報告)
あんでぃー - のりさん» コメントありがとうございます！ 向こうの方も読んでくださったみたいで嬉しいです！ のんびりですが更新していきますので今後もよろしくお願いします(＞人＜;) (2016年10月4日 23時) (レス) id: 87b0bbe0e9 (このIDを非表示/違反報告)
のり(プロフ) - はじめまして。あちらのかわいい翔くんも好きですが、こちらの冷たい翔くんのが好きかもしれない…ということに気付いたことをお知らせしたくｺﾒさせて頂きました笑 更新楽しみにしてます。 (2016年10月1日 11時) (レス) id: 48b765175f (このIDを非表示/違反報告)
あんでぃー - 赤澤さん» コメントありがとうございます！ そう言っていただけるのは嬉しいです(*´∀｀*) 今後もよろしくお願いします！ (2016年9月24日 22時) (レス) id: 87b0bbe0e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんでぃー
| 作成日時：2016年9月21日 18時
