嘘コク野郎を落とす方法7【桃】

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こんなに毎日かわいい、好きだと伝えていた俺の気持ちは何も伝わっていなかったのだろうか。


「……だって、さとみくん」


「俺がなに？」


「今日いつもと違うし……」


そう言われてドキッとする。
意識しすぎるあまり、よそよそしい態度を取ってしまった自覚はある。


「本当はさとみくんも、ヨリを戻したかったんじゃないの？」


「それはないから！」


「……じゃあキスしてよ」


挑むような視線を真っ直ぐに向けられ俺は固まった。


こんな二人きりの部屋で、すぐ後ろにはベッドもある状態でキスなんてしたら歯止めがきかなくなる。
かといって、このままAちゃんを誤解させたままにはしたくない。


そんな葛藤ですぐに反応ができなかったからだろう。
Aちゃんが震える声で言った。


「やっぱり、出来ないんじゃない……」


「いや、ここでしたら止まれなくなるから。
Aちゃんに嫌な思いさせたくないんだよ」


カッコ悪いけど取り繕っている場合じゃないと判断した俺は、本当の気持ちを口にした。


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